「チャネルラインの正しい引き方を知りたい」
「どう使えばいいか分からない」
チャネルラインでそんな悩みをお持ちではありませんか?
チャネルラインは、価格が反転するポイントや勢いがつくポイントを予測するのに大変役立ちます。
ただし、間違った引き方・使い方をするとまったく機能しないので、注意が必要です。
この記事では、チャネルラインの正しい引き方を、画像を交えながら解説しています。
すぐにトレードで活用できる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
チャネルラインとは、トレンドライン(※)とトレンドラインに対して平行に引いた2本の線のことです。
チャネルラインの引き方や使い方を覚えれば、チャート分析の精度もグッと上がるので、ぜひマスターしましょう。
※トレンドラインとは
トレンドラインについては、別記事で詳しく紹介しています。
チャネルラインを使う前に、最初に3つの基礎用語を抑えておきましょう。
チャネルラインの3つの基礎用語
・アウトライン
・チャネルアップ
・チャネルダウン
アウトラインとは、トレンドラインに対して平行に引いた線のこと。
下図のようにトレンドラインから平行に移動させた線をアウトラインと呼びます。
このトレンドラインとアウトラインの2本の線を合わせて、チャネルラインと呼びます。
チャネルアップとは、上昇しているチャネルラインのことです。
上昇チャネルとも呼ばれたりします。
買いの勢いが強いことを示しています。
チャネルダウンとは、下降しているチャネルラインのことです。
下降チャネルとも呼ばれたりします。
売りの勢いが強いことを示しています。
チャネルラインを使うメリットには、次のようなものがあります。
チャネルラインを使うメリット
①トレンドの方向と勢いが分かる
②押し目・戻りのポイントになる
③利確目標にしやすい
チャネルラインの範囲内で価格が推移しているときは、トレンドライン・アウトラインで反発する傾向にあります。
そのため、エントリーポイントや利確ポイントが想定しやすいのが特徴です。
例えば下のチャートのように、エントリー前に損切りするポイントと利益確定するポイントを決めておけば、事前にリスク・リワードも容易に分かるでしょう。
このようにチャネルラインを活用することで、リスク・リワードの計算が容易になり、損小利大のトレードを目指すことが可能になります。
リスク・リワードとは
1度の取引で想定される損失と利益の割合のこと。
例えば、損失が1,000円、利益が2,000円なら、リスク・リワードは1:2となります。
仮にリスク・リワードの平均が1:1であれば、勝率50%以上でようやく利益がでる計算になります。
一方、リスク・リワードが1:2の場合、勝率40%あれば利益をだすことが可能です。
損小利大とは
投資に対する考え方の一つ。
損失を小さく・利益は大きくなるようトレードすることで、トータルで見れば資金が増えている状態を目指します。
初心者の多くがこれとは逆の、いわゆる『利小損大(コツコツドカン)』をしてしまう傾向にあります。
勝率だけに目が行きがちなトレーダーへの警鐘を唱える考え方です。
ここからは正しいチャネルラインの引き方を解説します。
チャネルラインを引くときは、①トレンドライン→②アウトラインという順番に引くのが基本です。
アウトラインはトレンドラインに対して平行に引くものですから、まずはトレンドラインの引き方を覚えましょう。
トレンドラインを引き方は、次のポイントを押さえておいてください。
トレンドラインを引き方のポイント
・上昇トレンドラインを引くときは、高値を更新した安値に向かって引く
・下降トレンドラインを引くときは、安値を更新した高値に向かって引く
実際のチャートで説明します。
安値Aを起点に上昇し、高値Bを形成。
その後押し目を作り、安値Cから高値Bを更新しました。
ここで初めて、起点の安値Aから高値を更新した安値Cに向かってトレンドラインを引きます。
これでトレンドラインが引けました。
続いてアウトラインを引きます。
アウトラインは、トレンドラインに対して平行に引きます。
上昇トレンドのときは、トレンドラインと平行になるようにアウトラインを高値に合わせます。
図では2つの高値がキレイに重なっていますが、実際の相場ではキレイにそろうことは珍しいです。
無理にピタリと合わなくても気にする必要はありません。
下降トレンドのときは、トレンドラインと平行になるようにアウトラインを安値に合わせます。
図では2つの安値がキレイに重なっていますが、ピッタリ合わなくてもOKです。
実際のチャートで見てみましょう。
高値を更新したので、起点の安値と高値を更新した安値にトレンドラインを引きました。
続いてアウトラインも引いて、チャネルラインを完成させます。
アウトラインを引く際は、直近高値に合わせて、トレンドラインと平行になるようにします。
これでチャネルラインの完成です。
トレンドラインにタッチする青丸のポイントでエントリーして、アウトラインにタッチする赤丸の部分で決済すれば、大きな利益となっていますね。
(注)チャネルラインの引き方について
この記事では、チャネルラインの引き方をステップに分けて解説しています。
ただしFX会社のチャートソフトには、チャネルラインを引ける機能が備わっていることがほとんどです。
ですから、わざわざ①トレンドライン→②アウトラインと順番に引く必要もないかもしれません。
チャネルラインが上手く機能しないと悩んでいる方に多いのが、次のケースです。
チャネルラインがうまく機能しないケース
・急角度のチャネルラインを引いている
・チャネルラインで必ず反応すると思っている
チャネルラインの角度が急すぎる場合は、機能しないことが多いといえます。
なぜなら、強いトレンドは長続きしないからです。
黒のチャネルラインに比べて、色がついたチャネルラインは角度が急なのが分かると思います。
このような急な値動きでは、一度決済をする人も多く、同じ勢いでトレンドが続く可能性は低いといえるでしょう。
当然、角度が付いたチャネルラインでも機能する可能性はあります。
ただし、信頼性は低いものとしてトレードにのぞむべきです。
チャネルラインはあくまでも目安です。
当然ながら、反応する場合もあるし、反応しない場合もあります。
上のチャートのように、アウトラインを抜けることも、届かないこともよくあります。
余裕を持ったトレードをするためにも、目安として活用するようにしましょう。
それでは、ここからは代表的なチャネルラインの使い方を解説します。
・利益目標として活用する
・トレンドラインの反発でエントリー
・アウトラインのブレイク後の押し目でエントリー
では、早速見てみましょう。
チャネルラインの基本的な使い方は、トレンドラインからの利益目標とすることです。
例えばAのポイントでエントリーした場合、Bのポイントまでいくのではないかとあらかじめ予測できます。
実際のチャートで見てみましょう。
安値Cからの上昇が高値Bを越えたので、トレンドラインを引きます。
このとき同時にアウトラインを高値Bに合わせてみます。
この時点では、このチャネルラインが機能しているかはわかりません。
しかし、高値Dのポイントで反転したことから「チャネルラインが機能していそうだな」と予測ができます。
その後、Eのポイントで反応すれば、高値Fのポイントにもタッチにいく可能性が高いといえます。
上のチャートでは、決済目標を抜けていますが、チャネルラインはあくまで目安です。
抜けることもあれば、届かないことだってあると理解しておきましょう。
チャネルラインを使ったエントリーは、トレンドラインを使ったエントリーパターンと一緒です。
なかでもシンプルなのが、トレンドラインで反発を確認してエントリーする方法です。
例えば、下のチャート図の赤丸部分をご覧ください。
反発を確認する方法はいくつかありますが、初心者で取り入れやすいのはローソク足を見る方法です。
・上昇トレンドラインで反発を確認する場合は、ラインにタッチして陽線がでるのを待つ。
・下降トレンドラインで反発を確認する場合は、ラインにタッチして陰線がでるのを待つ。
詳しくはトレンドラインの記事で紹介しています。
アウトラインはブレイクされた後のエントリーポイントとしても活用できます。
下図をご覧ください。
アウトラインでのエントリー時はチャネルラインを2つ引いてトレードします。
より強いトレンドが生まれたときに、上図のようなパターンを形成することがあります。
このパターンのときには、アウトラインがサポート(レジスタンス)ラインとして機能することが多く、エントリーポイントとして活用できます。
上のチャートでは、チャネルラインのなかで動いていましたが、途中でブレイクしました。
そして戻してきてもアウトラインがレジスタンスラインとして機能しているのが分かりますね。
利確目標であったアウトラインが今度はエントリーポイントとして活用できるようになるのです。
アウトラインでのエントリーをした場合(赤丸)は、もう一本別のアウトラインを引くと利確目標が見えてきますよ(青丸)。
ここではチャネルラインを効果的に使うコツと注意点を紹介します。
チャネルラインをうまく活用するために、ぜひ覚えておいてください。
チャネルラインと水平線は非常に相性のいい組み合わせといえます。
どちらも多くのトレーダーに意識されているからです。
上のチャートの青丸のポイントは、上昇トレンドラインと水平線(サポートライン)が重なるポイントです。
上がる根拠が2つあるわけですから、強いエントリーポイントになっているといえます。
このようにチャネルラインのみでは根拠が薄くても、水平線を組み合わせることでより勝率の高いトレードが可能となります。
水平線の詳しい説明については、別記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
チャネルラインに慣れてくると「アウトラインからの逆張りにも使えるのでは?」と考えてしまうこともあるでしょう。
それも決して間違いではありません。
しかしトレンドに逆らったエントリーになるため、難易度・リスクともに高くなってしまいます。
そのため、上級者向けのテクニックといえるでしょう。
仮にアウトラインから逆張りで使うのであれば、上位足のレジスタンス(サポート)ライン付近などの条件を確認してからがいいと思います。
アウトラインだけを根拠とした逆張りはしないように注意しましょう。
ここまでチャネルラインの正しい引き方や使い方について紹介してきました。
チャネルラインをトレードに取り入れる場合は、チャート上にラインを引く必要があります。
そのため、チャート描画が優れたFX会社がオススメです。
なかでもイチオシなのが、GMOクリック証券とYJFX!
理由としては、次の2つからです。
・分析ツールが見やすい
・スマホでもラインが引きやすい
GMOクリック証券は、国内でも1~2位を争う人気のFX会社です。
特に分析ツール『プラチナチャート』は、チャートが見やすく描写機能が優秀。
高値・安値を自動で表示してくれるので、チャネルラインを引くのに大変便利です。
YJFX!は専用アプリ『外貨ex』が秀逸。
外出先でもスマホなどで、チャートにチャネルラインを引きたいときに重宝します。
このように描写機能が優れていますから、チャートを活用しながらトレードするにはオススメのFX会社です。
本日のまとめです。
いかがだったでしょうか。
チャネルラインを活用したトレードは、一度身につけてしまえば一生役立つスキルとなります。
これに水平線を取り入れれば、より根拠のあるトレードが可能となります。
ぜひ取り組んでみてください。
水落 あきみね
1977年兵庫県生まれ。2000年大学卒業後にIT会社に入社。12年間勤めた会社を退職して、自営業を始める傍らFXを始める。相場の世界に入って6年になる兼業トレーダーで、水平線やトレンドラインだけを使ったシンプルなトレードを得意としている。信条は「最もうまく負けることができる人が勝つ」
Blog
研究所でオススメの記事