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2021.09.26

エリオット波動は使えない?ポイントはダウ理論とフィボナッチにあり

この記事で学べること

  • エリオット波動の基本と考え方
  • エリオット波動の見つけ方と使い方
  • エリオット波動とフィボナッチを使ったトレード
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この記事のライター 水落 あきみね

「エリオット波動はどうトレードで使うの?」
「どこから波を数えればいいかわからない」
そんな悩みありますよね?

エリオット波動理論は、多くのトレーダーが意識しているテクニカル分析です。
値動きの規則性を導き出したこの理論は、チャートを見るときに欠かせない分析方法のひとつといえるでしょう

ただしエリオット波動は、どこで使うかがとても重要。
使い方によっては、全然機能しないこともあると思います。

そこでこの記事では、エリオット波動の考え方や使い方、効果的な活用方法を解説したいと思います
すぐにトレードで活かせる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

1. エリオット波動とは

エリオット波動とは

エリオット波動とは、20世紀前半にラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱したテクニカル分析理論です。

値動き(波動)には規則性があり、一定のサイクルを繰り返しているというのが基本的な考え方です。

現在においても多くのトレーダーが、このエリオット波動をもちいてチャート分析をしています。

1.1 エリオット波動が重要な理由

エリオット波動が重要な理由は、値動きの性質をよく表しているからです

相場は同じ動きを繰り返しませんが、似たような動きはします。
エリオット波動では、値動きを上昇5波・下降3波の合計8波動からなると定義しました。

さらに、それぞれの波に特徴をもたせています。
たとえば「第3波が一番長く、力強い」といった具合に。

「トレンドがどこまで続きそうなのか」「どの波が大きく動きそうなのか」など、エリオット波動は多くの情報を与えてくれます
つまり、優位性をもったトレードができるということですね。

もちろん実際の相場では、エリオット波動どおりに動くとは限りません。
ですが、エリオット波動のパターンどおりに動くことがあるのも事実です。

さらにパターンどおりにならなかったというのも、貴重な情報といえるでしょう。

トレードに優位な情報を教えてくれるのですから、エリオット波動はとても重要なのです。

2. エリオット波動の基本と考え方

エリオット波動の基本と考え方

まずはエリオット波動の基本と考え方をおさえておきましょう。

2.1 基本形

エリオット波動の基本パターンは、上昇5波・下降3波の合計8波で形成されています

下図をご覧ください。

fxエリオット記事内01

赤い矢印が上昇5波、青い矢印が下降3波です。

上昇5波のうち、第1波・第3波・第5波を「衝撃波」と呼びます。
第2波・第4波は、「修正波」と呼ばれています。

同じく下降3波にも衝撃波(A波・C波)と修正波(B波)があり、計8つの波で形成されていると覚えておいてください。

またこの波には、それぞれ特徴があります。
このエリオット波動の波の特徴を覚えて、トレードにうまく活用していきましょう

2.2 それぞれの波の特徴

8波あるエリオット波動のそれぞれの特徴を見ていきましょう。

エリオット波動「第1波」

fxエリオット記事内02-1

第1波は基本的に下落トレンドやレンジ相場のあとで発生します

「下落トレンドが続いているのではないか?」「レンジに戻ってくるのではないか?」と考えているトレーダーが多い段階。

まだ相場は弱気と判断されているため、上昇自体も短命に終わることが多いといえます。

エリオット波動「第2波」

fxエリオット記事内02-2

第2波は、第1波の大部分を戻すことが多い波です

しかしエリオット波動の大原則に、『第1波の安値を下回らない』という基本ルールがあります。

第1波の安値を下回らなければ、第3波が発生する可能性は高くなるので、トレーダーたちは注意深く見守っています。

ダブルボトムなどのチャートパターンを作りだすことでも有名。

エリオット波動「第3波」

fxエリオット記事内02-3

第3波は1番力強く伸びる波

いかにこの第3波に乗れるかが、安定して利益を残すポイントになります。

第3波の基本ルールには次の点が挙げられます。

【第3波の基本ルール】
・第1波の高値を越える
・上昇5波動のなかで最短になることはない

第3波が本当の意味で確定するのは、第1波の高値を越えたときです。

これはダウ理論(※)における、トレンド相場が確定するポイントでもあります。

どちらのポイントでも大きく伸びるポイントですから、第3波は一気に強い相場を作っていくことが多いといえるでしょう。

ダウ理論について詳しくは、別記事で紹介しています。

エリオット波動「第4波」

fxエリオット記事内02-4

それまでの買いポジションの利確(売り注文)と、新規でポジションを持ちたいトレーダーの思い(買い注文)が交錯する場面

複雑な波になりやすいのが特徴です。

第4波の基本ルールとして、「4波の底は1波の高値より上になる」というものがあります。

fxエリオット記事内03

実際の相場では、基本ルールどおりにならないケースもよくあります。

ですが『第1波の高値が意識されている』と知っておくだけでも、トレードシナリオは変わってくるでしょう。

エリオット波動「第5波」

fxエリオット記事内02-5

トレンドの最終局面

第3波の高値を超える場合もあれば、超えないこともあります。

ときには非常に強い上昇となる場合もあります。

いずれにせよ高値掴みに注意したい波といえるでしょう。
※高値掴み・・最高値もしくはその付近の価格で買いポジションを保有すること。

オシレーター系などでは、ダイバージェンスを起こしやすい相場でもあります。

エリオット波動「A波」

fxエリオット記事内02-6

ポジションの決済や、相場が反転すると考えた逆張り派が参加してくるポイント。

比較的短期間で大きな下降になりやすいのが特徴です

エリオット波動「B波」

fxエリオット記事内02-7

A波のショートポジションの決済と、上昇トレンドがまだ続いていると判断しているトレーダーのロングポジションが入ってくる波です。

最後のC波への準備・調整の値動きがある場面とも言えるでしょう

エリオット波動「C波」

fxエリオット記事内02-8

多くのトレーダーがトレンドの終了を認識します

利確や損切りを巻き込みながら、弱気一直線となる波です。

調整波のなかでは、最長になることが多いといえます。

2.3 エリオット波動でおさえるべき3つのポイント

ここまでエリオット波動の基本について解説してきました。

難しく感じたかもしれませんが、大切なポイントは次の3つだけです。

【エリオット波動でおさえるべき3つのポイント】
・第3波が一番強く・伸びやすい
・第2波が第1波の安値を下回ることはない
・第4波が第1波の高値を下回らない

fxエリオット記事内04

まずは上の3つのポイントを意識して、チャートを見るようにしてください。

とくに第3波は最も重要な波
この波でエントリーできるかどうかで、成績・利益は大きく変わってくるでしょう。

エリオット波動には「エクステンション」と呼ばれる変形型や、「ジグザグ」「フラット」などの修正波などもあります。

覚えて損はありませんが、まずは基本形をしっかりとおさえておきましょう。
これだけでも十分トレードに活用できますよ。

3. エリオット波動の見つけ方と使い方

エリオット波動の見つけ方と使い方

ここではエリオット波動をどこに当てはめ、どう使っていくかの解説をしていきます。

3.1 エリオット波動の1波はどこから?

後から見ればエリオット波動だとわかっても、実際動いているチャート上で見つけるのは至難の業です。

なぜなら第1波だとわかるのは、第3波が発生したタイミング(第1波の高値越え)だからです。
下のチャートをご覧ください。

fxエリオット記事内05

第1波の段階では、それまでの下落トレンドからの反発にしか見えません。

また第2波も安値を切り上げるまでは、戻り売りに見えます。
ようするに、第3波が発生しない限りは第1波・第2波だとわからないのです。

結論をいうと、エリオット波動の発生を捉えるのはムリです。
ですが、「第1波かもしれない」という予測はできます

fxエリオット記事内06

ただし、上昇のたびに第1波と予測していては、ただの勘と変わりません。

そこで重要になってくるのが『ダウ理論』です。

3.2 ダウ理論を使ってエリオット波動を予測する

エリオット波動理論は、ダウ理論をベースにして発展させたものです。
ダウ理論の影響を強く受けており、波の考え方など共通する部分が多くあります

そのためダウ理論のトレンド転換をおさえておけば、エリオット波動の予測にも役立ちます。

まずはダウ理論のトレンド転換の考え方を確認しておきましょう。

fxエリオット記事内07

ダウ理論では、『押し安値・戻り高値』がトレンド終了の判断材料となります。
たとえば上図のように、戻り高値(緑ライン)を上に抜けたら売り目線終了。

それ以降は買い目線です。

また安値と高値を切り上げた時点で上昇トレンド発生と認識され、大きく伸びやすくなります。
この上昇トレンドが発生するポイントは、エリオット波動でいう第3波。

もっともよく伸びるポイントが一致しています

fxエリオット記事内08

このように、エリオット波動とダウ理論の考え方はよく似ています。

そのためダウ理論を使えば、エリオット波動の第1波や第3波を予想しやすくなるでしょう。

3.3 エリオット波動からトレードシナリオを考える

エリオット波動を当てはめることで、トレードシナリオが立てやすくなります。

とくに初心者のかたは、第3波と第5波に絞ってトレードすることをオススメします。

では、それぞれのケースを見てみましょう。

第3波

何度か説明してきたように、第3波は一番伸びる可能性が高い波

そのため積極的に狙っていきたい波といえます。
トレードシナリオを考えるときは、下のチャートの2ヵ所をイメージするといいでしょう。

fxエリオット記事内09

第3波を狙うときでもっとも早い仕掛けポイントは、直前の安値が決まったタイミング。

戻り高値を上抜けて、第1・2波が発生したと想定できるポイントです。
リスクはありますが、損切り幅も狭く、大きな利益を見込めます。

次のトレードポイントは、第1波の高値を抜けて第3波が確定する箇所。
ダウ理論でもトレンド発生が決まるので、大きく伸びやすいポイントといえるでしょう。

第5波

第5波の条件は、第4波が第1波の高値を下に抜けないことです
そのためわかりやすく、初心者でもトレードしやすいポイントといえるでしょう。

fxエリオット記事内10

注意点としては、第5波はトレンドの最後の波になる可能性があるということ。
トレンド転換の可能性も考慮して、トレードすることが大切です。

4. エリオット波動はフィボナッチと組み合わせて使おう

エリオット波動はフィボナッチと組み合わせて使おう

エリオット波動はフィボナッチと相性がいいといわれています
なぜなら、エリオット波動とフィボナッチ数列は深い関係があるからです。

下図をご覧ください。

fxエリオット記事内11

エリオット波動は、上昇5波・下降3波の合計8波で1つのサイクルです。
この1つのサイクルをさらに下位の時間足で見ると、そこにはまた同じようにエリオット波動が存在します。

大きな上昇5波のなかには21波の波があり、大きな下降3波のなかには13の波があります。
これを合計すると34波動。

さらに下位足を見ると144波動(89波+55波)が存在します。

上記にでてくる数字、実はすべてフィボナッチ数列のなかに含まれています
このようにエリオット波動とフィボナッチ数は、切っても切れない関係にあるといえるのです。

たとえば第4波は、第3波のフィボナッチ・リトレースメント38.2%や61.8%の位置で止まりやすいといわれます。

fxエリオット記事内12

各波動の戻りや押し目をみるときに、フィボナッチ・リトレースメントを使うとキレイに反発することがよくあります

ですからエリオット波動を使うときは、フィボナッチを積極的に活用するようにしましょう。

フィボナッチについては別記事で詳しく解説しています。

5. まとめ

fxチャート見方まとめ

本日のまとめです。

  • エリオット波動理論とは まずは第2・3・4の波の特徴を覚えていきましょう。
  • エリオット波動の見つけ方・使い方 第3波はとくに伸びやすい波です。
    積極的にエントリーできるようにデモで練習していきましょう。
  • エリオット波動はフィボナッチと組み合わせて使おう エリオット波動とフィボナッチの相性はバツグンです。
    積極的に活用するようにしましょう。

いかがでしたか?

エリオット波動は、エントリーポイントが明確になるようなものではありません。

今の波が何波目なのかを想定して、トレードシナリオを立てやすくするものです。

記事で紹介したとおり、第3波と第5波を意識してトレードするだけでも、成績はかなり変わってくると思いますよ。

この記事が少しでも参考になればうれしいです。

この記事のライター

水落 あきみねの写真

水落 あきみね

1977年兵庫県生まれ。2000年大学卒業後にIT会社に入社。12年間勤めた会社を退職して、自営業を始める傍らFXを始める。相場の世界に入って6年になる兼業トレーダーで、水平線やトレンドラインだけを使ったシンプルなトレードを得意としている。信条は「最もうまく負けることができる人が勝つ」

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