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「レバレッジってなに?その仕組みは?」、「レバレッジを使う上での注意点は?」
完全なる初心者であった筆者は3ヶ月前までレバレッジという言葉を見て見ぬふりをしていました。なぜなら、聞き慣れない言葉であるため、難しそうと思い込んでいたからです。
しかし、実際勉強してみるとシンプルで、覚えることはほとんどなく拍子抜けしたのを覚えています。
本記事では、レバレッジの仕組みを含めた基礎の部分とリスクについて、初心者でもわかりやすいように図解を用いて解説しています。
結論を言ってしまえば、レバレッジは大きな利益にもなるが大きな損益にもなりうる諸刃の剣です。
ですが、レバレッジはFXをやる上で欠かせない重要な要素です。あなたがこのレバレッジという武器を使いこなすことができれば、FXで効率よく利益をあげることができるでしょう。
目次
レバレッジとは何なのか?結論から言ってしまうと証拠金以上の金額で取引できることです。
本章では、そのレバレッジを構成する証拠金とレバレッジ効果を解説します。その後、レバレッジ「あり・なし」のトレード結果を比較してレバレッジの威力もお見せしましょう。
レバレッジの解説前に、まずはレバレッジを使うために必要な証拠金について理解しましょう。
証拠金とは、FX口座に入金したお金であり、取引をするために必要な担保となるお金でもあります。
FXとは外国為替証拠金取引(Foreign eXchange)の略称で、この証拠金がFXの大きな特徴でもあるレバレッジを使える仕組みとなっています。
ここでは、「証拠金 = FX会社に入金したお金」と理解していただければ大丈夫です。
レバレッジ効果(レバレッジと省略される場合もある)とは、入金した証拠金以上の金額で取引できることです。
レバレッジという言葉は、小さい金額で大きい金額を動かすことがテコの原理に似ていることから、英語の「テコの力 = レバレッジ(Leverage)」からきています。
レバレッジは証拠金の最大25倍の金額で取引することができ、例えば、1万円を証拠金として入金した場合、最大25万円として取引することができます。
このレバレッジの仕組みがあるからこそ、FXは小額でも大きな利益を生み出すことができるのです。
レバレッジ効果はFXを代表する大きな特徴です。
下記図は、1万円をレバレッジ10倍の10万円で取引した例です。
レバレッジを10倍にしたことで1,000円の利益となりました。投資額1万円に対して利益額10%です。レバレッジの凄さを少しは理解していただけたのではないでしょうか。
次にレバレッジの「あり・なし」を比較して、その威力をみていきましょう。
ここでは証拠金として1万円を入金したとして、一方をレバレッジなしの1万円、もう一方をレバレッジ10倍の10万円で取引します。
米ドルが100円の時に買い、102円なった時に売ると、下の図のようになります。
レバレッジなしの場合は200円、レバレッジありの場合2,000円の利益とその差は歴然です。
更にレバレッジを20倍で4,000円、最大の25倍で5,000円の利益と、レバレッジの倍率が高くなるに比例してリターンが大きくなります。
これが「FXは小額の元手で高利益が狙える」所以です。
しかし、ここで注意していただきたいのが、利益も大きくなる分、損益も大きくなることです。
次章でそのリスクを解説します。
・証拠金とはFX会社に入金したお金である
・レバレッジ効果とは、証拠金の最大25倍で取引できるFX特有の仕組みのこと
・レバレッジをかけた倍率に比例して利益も大きくなる
レバレッジは利益をあげた時のリターンが大きい代わりに、損益が出た時のリスクも大きくなる諸刃の剣です。
この仕組みを理解せずに高レバレッジで取引してしまうと命取りになりかねません。レバレッジのリスクは必ず理解しましょう。
今度は逆にレバレッジの「あり・なし」を比較して、そのリスクの大きさをみていきましょう。
1.3と同様に証拠金として1万円を入金し、一方をレバレッジなしの1万円、もう一方をレバレッジ10倍の10万円で取引します。
米ドルが100円の時に買い、98円なった時に売ると、下の図のようになります。
レバレッジなしの場合は- 200円、レバレッジありの場合- 2,000円の損益を計上します。
更にレバレッジを20倍で- 4,000円、最大の25倍で- 5,000円の損益と、レバレッジの倍率が高くなる比例して損益が大きくなります。
このように、利益を得たときのリターンも大きいがリスクも大きいのです。
FXはどんなに含み損を持っていようが、決裁が完了するまでは損失することはありません。一見良いことのように見えますが、実は初心者が陥りやすい罠でもあります。
含み損とは?
FXでは決済が完了するまで金銭のやりとりが発生しません。つまり、買った時よりもレートが下がっても、決済をしない限り証拠金が減ることはありません。この「買った時よりもレートが下がっている状況」を含み損と言います。
含み損になっても初心者はその内好転するだろうと、なかなか売ろうとせず最終的に想定以上の損益を被ることあります。この初心者が陥りやすい失敗例を引を越す原因が強制ロスカットです。
それでは強制ロスカットについて解説します。
強制ロスカットとは、含み損が一定水準に達した時に、これ以上の損失拡大を防ぐためにFX会社が設けた自動決裁機能です。
つまり、FX会社により強制的に損失決済させられてしまいます。聞こえは悪いですが、投資家の損失を抑えるための保護機能として存在しています。
一般的に強制ロスカットは証拠金維持率によって定めらており、FX会社によって証拠金維持率100%や50%など設定され、一部会社では自身で設定することもできます。
証拠金維持率とは、証拠金に対して含み損が何割を閉めているかを数値化したものです。例えば証拠金10,000円に対し、含み損が5,000円なら、証拠金維持率は50%となります。
計算式は以下の通りです。
含み損 5,000円 ÷ 証拠金 10,000円 × 100 = 証拠金維持率 50%
では、レバレッジをかけるとなぜ強制ロスカットがリスクが高くなるのか、強制ロスカットが執行される例を絵にしましたので確認してください。
つまり、レバレッジを高ければ高いほどロスカット水準に抵触する可能性も高まります。仮にレバレッジ20倍で取引した場合は、為替レート97.5円の段階(含み損2,500円)で強制ロスカットが執行されます。
更に注意点として、為替レートの急変などの特殊な事態だと、強制ロスカットが水準値を越えて執行されることがあります。つまり、今回のケースだと5,000円以上の損失を被る可能性があります。強制ロスカットは必ずしも水準値で執行されものではないことは覚えておきましょう。
強制ロスカットはリスクではありますが、低レバレッジの倍率でトレードしていれば、まず被害に合うことはありません。
初心者がレバレッジを設定する場合は、できるだけ低倍率ではじめることを推奨します。
・証拠金とはFX会社に入金したお金である
・レバレッジはハイリスクハイリターンになる諸刃の剣である
・強制ロスカットとは、含み損が一定水準に達した時に自動決済される機能
ここまで理解できればFXの概要は終了です。次回からはより実践で必要な基本知識を学んでいきましょう。
山口 遼平
プロトレーダーに師事。その成功までの努力と労力の多さを知り『FXは楽して勝てない』ことを痛感。 当サイトでは、FXで勝つための心得を発信している。努力をすればFXで必ず勝てる。