2021年豪ドル見通し!過去推移から今後を予想。100円まで届くのか?

この記事で学べること

  • 豪ドルの特徴
  • 豪ドルのこれまでの推移と今後の見通し
  • 豪ドルはどういった投資が向いているのか
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この記事のライター 渡辺 智

元銀行員として為替には精通。様々な金融商品を販売してきた経験からマイナーな通貨でもわかりやすく説明することをモットーにしているライターとして活動。

「豪ドルって以前より下落してるけど、投資するのはどう?」

豪ドルは日本人に非常に人気のある通貨で、これから投資をしたいと考えている人が多いのではないでしょうか。

確かに、ここ近年は政策金利が下落傾向にあり以前のように高い金利はつきませんが、それでも魅力のある通貨です。

そこで今回は豪ドルの特徴や推移、今後の見通しについてわかりやすく説明をします。

豪ドルが今後上がるのか下がるのか、どういった投資方法が良いのかわかるので最後まで読んでくださいね。

1. 豪ドルの特徴

豪ドルの特徴

オーストラリアドルに投資するには、まずはオーストラリアドルの特徴についてしっかり理解しておくことが必要です。


オーストラリアと言う国の特徴や過去の豪ドルの推移等について、わかりやすく説明していきますね。


1.1 国としての特徴

オーストラリアは、皆さんご存知の通りオセアニアに位置している国です。総面積は世界第6位で非常に広い国になります。

オーストラリアの主な産業は、広大な土地を生かした畜産業や小麦を中心とした農業です。


また天然資源も非常に豊富で鉄鉱石や石炭・ポーキサイトなどが主要な輸出品になっています。

オーストラリアの最大の輸出国は中国です。

全体の約3割を占めていることもあり、中国経済の動向によってオーストラリア経済の動向も大きく変わってきます


1.2 これまでの推移

豪ドルの長期チャートは以下の通りです。

110円台から50円台で推移していることがわかりますね。



01豪ドルこれまで推移

110円から50円と聞くとかなり広いレンジのように聞こえますが、実際は80円台90円台であることが非常に多いです。

2021年4月2日時点の豪ドルのレートは1豪ドル84円台です。


近年では、オーストラリアの政策金利は下落傾向にあり以前のような高金利通貨の魅力が薄れてきています

金利が低いとどうしてもお金が集まりにくくなりますので、ここ2、3年は70、80円台で動いていることが多くなっています。


では、この豪ドルですがどのような経済指標に影響されやすいのでしょうか?


1.3 影響を受けやすい指標

豪ドルが影響を受けやすい指標は主に2つです。


①オーストラリア関連の指標
②中国関連の指標



オーストラリア関連の指標

豪ドルは当然ですがオーストラリア関連の指標によって大きく動くことがあります。

オーストラリア関連の指標には様々なものがありますが、豪ドルが影響を受けやすい指標は、政策金利と小売売上高です。


豪ドルの最大の魅力はなんといっても金利です。

現在の政策金利は過去最低の0.1%と非常に低いですが、過去オーストラリアの政策金利は5%以上付いていたこともざらにありました。

特に大口の投資家である日本人は金利が大好きなため、金利が高い時は多くの日本人がオーストラリア預金をしていました。


オーストラリア関連の指標は、日本時間の10時台から13時台に発表されるものがほとんどですので、指標を利用した投資がしやすいこともメリットといえるでしょう。


中国関連の指標

また豪ドルは中国関連の市場にも影響されやすい通貨です。


中国関連の指標は、日本時間の10時台から11時台に発表されるものがほとんどなので、こちらも指標を利用した投資がしやすいことがメリットです。

しかし、中国関連の指標は日曜日に発表されるものもたまにありますので、特にFXを利用している方は注意が必要です。


日曜日に発表される中国関連の指標が予想と大きな乖離があると、月曜日の窓開けの時に大きく豪ドルが動くことがありますので、指標の発表時間についてはしっかりチェックするようにしましょう。


2. 豪ドルのこれまでの推移

豪ドルの推移

今までのところで豪ドルの基本的な特徴についてはご理解いただけたでしょうか?


では、次に豪ドルのこれまでの推移について説明をします。

豪ドルは、短期間でも比較的値動きがしやすい通貨と先ほど申し上げましたが、ここ数年しても短期で大きく動く局面がいくつかありました。


それでは具体例を3つ出して、これまでの豪ドルの推移について説明をします。


2.1【2018年12月】米株価の影響を受け下落

2018年12月にアメリカの株価が急激に下がったことがありました。

これに連動して豪ドルも急落しています。


一見すると豪ドルとアメリカの株価は関係がないように見えますが、アメリカの株価と豪ドルの相関関係は非常に高いことで有名です。


アメリカの株価が下がると豪ドルも急落することが多々ありますので、NYダウやナスダックなどアメリカの主要株価指数についてはしっかり確認するようにしましょう。


参考までに2018年12月のNYダウと豪ドルのチャートを載せておきます。ものすごく連動していることがわかりますよね。



【豪ドル/円】 02豪ドル下落

【ダウ平均株価】

03ダウ平均株価

2.2【2019年7月~9月】米中貿易戦争の影響から下落

皆さん記憶に新しいと思いますが2019年に米中貿易戦争がありました。


米中貿易戦争とは簡単に説明をすると、アメリカと中国の貿易に対する圧力の掛け合いのことを指します。

アメリカが中国に対する関税を発表すると、中国もすぐさま対抗することが何ヶ月も続きアメリカと中国の関係は冷え込みました。


こちらも先ほど説明しましたが、中国はオーストラリアにとって最大の貿易相手国です。

中国経済の落ち込みはすぐさまオーストラリア経済に影響を与えます。


この米中貿易戦争の影響で豪ドルは大きく下落をしました。

特に2019年7月から9月は米中貿易戦争が一段と激しくなり、米大統領が対中制裁関税第4弾の発動を表明すると豪ドルはその影響をもろに受けた格好になりました。


参考までに2019年7月から9月の豪ドルのチャートを載せておきます。

大きく下落していることがわかりますよね。


04-豪ドル下落

2.3【2020年3月】利下げを発表したことにより下落

コロナウィルスの問題が顕在化した2020年3月に、オーストラリアは政策金利を現行の0.75%から0.5%へ引き下げました。

何もオーストラリアだけが金利を下げたわけではありませんが、金利を下げたことでオーストラリアドルの下落に拍車がかかりました。


コロナウィルスのパニック売りが凄まじく、2020年3月には一時1オーストラリアドル59円台まで下落してしまいました。


この50円台という水準はリーマンショックが起きたときの水準と一緒になります。


その後コロナウイルスの問題がパニックから出したこともあり、豪ドルは順調に回復をしてきました。

2020年12月の段階で78円台まで回復をしています。


参考にこのときの豪ドルのチャートについても載せておきますね。ものすごい下落をしていることがわかると思います。



05-豪ドル下落

3. 豪ドルの見通し・予想と4つのポイント

豪ドルの今後の見通し・予想

過去の豪ドルの推移についてご理解いただいたところで、皆さん最も興味がある今後の豪ドルの予想について説明をしてきます。


2021年以降の豪ドルの見通しを予想するポイントは主に4つあります。

アメリカの利上げ利下げ・株価

アメリカの株価が今後も上昇することが考えるため、豪ドルにとってプラス材料


政策金利

コロナの影響をもろに受け経済が低迷しているので、利上げは考えづらいためマイナス材料


資源価格

資源国通貨である豪ドルは、原油価格などに影響されやすいため資源価格の上昇基調は豪ドルにプラス材料。


中国との関係

アメリカ大統領が対中貿易強硬派のトランプから中立派のバイデンに変わった事はオーストラリアにとってはプラス材料。

このように様々な材料が混在しているので、豪ドルは上がるもしくは下がると明確に言及するのは難しいといえます。


豪ドルの今後の見通しを予想する重要なポイントについて、くわしく説明していきますね。


3.1 アメリカの利上げ・利下げ、株価

先ほど説明した通り、アメリカの動向によって豪ドルは大きな影響を受けます。


アメリカの利上げ・利下げ

アメリカが利上げするとオーストラリアの金利の魅力が一段と低下するため、アメリカの利上げは豪ドルにとって下落要因になります。

逆にアメリカの利下げは相対的に、豪ドルの金利の魅力を上昇させるものになるため豪ドルにとって上昇要因になるのです。


では2021年以降アメリカの金利は、どのように推移していることが予想されているのでしょうか?

結論からお話しすると、アメリカの金利はしばらく現状維持になるでしょう。


アメリカの政策金利を決めるFRBは金利を動かすことに懐疑的です。

アメリカの現在の政策金利は0%から0.25%です。
金利を引き下げる余地はもはやほとんどなく、利下げはなかなか想像しづらいでしょう。

かといってコロナウィルスが蔓延しているアメリカで、利上げすることも現実的ではありません

しばらくはアメリカの政策金利は現状維持ということになるでしょう。


アメリカの株価

では、金利の影響についてはほとんどなさそうですが、アメリカの株価は今後どのように動いていくのでしょうか?

株価の動きは誰にも正確に予想することはできませんが、アメリカの株価は毎年のように過去最高値を更新しています。

またコロナウィルスの問題により、リモートワークの進展やネット通販の拡充などハイテク業界は、逆に恩恵を受けています

アメリカのハイテク業界の代表格である、Google ・Amazon・Facebook・appleの頭文字を取ったGAFAに、Microsoftを加えたGAFAMを中心にアメリカ経済を牽引していくことが引き続き想定されます。


現在のNYダウの株価は、市場を始めて30,000ドルを超えるなど非常に好調です。

コロナウィルスがすぐに収まる事はなかなか考えづらいため、今後もハイテク株中心にアメリカの株価は上昇することが考えられます。

アメリカの株価と豪ドルの相関関係は、非常に高いのでアメリカの株価が今後も順調に上昇していけば、豪ドルにとってはプラス材料といえるでしょう。

3.2 政策金利

オーストラリアの現在の政策金利は過去最低の0.1%です。
この政策金利を2021年度中に引き上げる事は現時点では考えづらいです。

なぜならオーストラリアも他の国と同様に、コロナの影響をもろに受け経済が低迷しているからです。


では他の国はどうでしょうか?

新興国など1部の国で金利を引き上げる事は考えられると思いますが、アメリカや日本を中心とする先進国の金利が、2021年に上がるとは正直考えづらいのが現状です。

過去最低の水準であるオーストラリアの金利には魅力がありません。

しかし、他の先進国も金利を上げることができないことを考えると、金利によって豪ドルが大きく動く事は考えづらいでしょう。


3.3 資源価格

オーストラリアは資源国であるため、原油や鉄鉱石などの資源価格に値動きが影響されやすいです。


現に2020年12月に豪ドルは約2年半ぶりの高値を付けました。

この時、豪ドルが上昇した理由は鉄鉱石が大きく上昇したことが関係しています。

このように豪ドルは資源国通貨であるため、原油や鉄鉱石などの資源価格に大きく影響されるのです。


3.4 中国との関係

オーストラリアは先程から申し上げている通り中国と密接な関係があります。
中国経済の動向によって豪ドルは大きく左右されるでしょう。


では2021年以降の中国景気はどのように推移するのでしょうか?


皆さんご存知の通りコロナウィルスの発生源は中国の武漢です。

コロナウィルスが発生した当初中国は大パニックに陥りましたが、いち早く武漢ではロックダウンなどの政策を行い現在ではほぼ日常通りの経済活動を行っています。

多くのアナリストは、主要国の中で中国経済の回復は最も早いのではないかと予想しています。

2021年以降アナリストの予想通り、順調に中国経済が回復してくれば豪ドルにとってもプラス材料となるでしょう。


しかし、現在オーストラリアと中国は非常に関係が悪くなってしまっています。

オーストラリアと中国の関係は、オーストラリア政府が5Gネットワークからファーウェイ排除を決めた2018年以降悪化しました。

2020年に、中国はオーストラリア産大麦の輸入に80%の関税をかけ、オーストラリア産牛肉の輸入に新たな制限をかけました。

中国はこの関税をかけて以来、多くの品目に制限をかけています。

中国との関係を改善させることが、今後の豪ドルの行方にとって非常に重要になります。


4.豪ドルは今後100円まで回復するのか?

豪ドルは100円まで回復するのか

リーマンショック時に、豪ドル/円は107円台から54円台という暴落をおこしましたが、4年後の2013年4月には100円台まで回復しています。

このような形があったので一部の投資家の中には、豪ドルは100円まで回復するのではないかと予想している方もいます。


あくまで私見にはなりますが、個人的には豪ドルが100円まで回復することは相当難しいと考えます。

なぜなら、豪ドルの最大の魅力である政策金利の引き上げが極めて難しい情勢になっているからです。


現在のオーストラリア経済を考えると、金利の引き上げは早くても数年後になるでしょう。


豪ドルは日本人の方にとってはなじみがある通貨ではありますが、世界的に見るとあくまでマイナー通貨です。

このようなマイナー通貨にお金を集めるためには、金利という要素は必須になると私は考えます。


金利の引き上げが容易にできないことを考えると、豪ドルは100円に回復する事は個人的にはないと思っています。


5. 豪ドルの投資方法

豪ドルの投資方法

豪ドルは以前は金利が高かったので長期投資に向いていました

それはそうですよね。金利が5%以上つけば10年持てば50%金利の力で増えることになります。


しかし現在のオーストラリアの政策金利は先ほど説明した通り0.1%と非常に低いです。

現在の豪ドルの政策金利を考えると、豪ドルのおすすめの投資方法は為替差益狙いといえるでしょう。


以前のように高い金利がついていれば、長期で投資をしスワップポイント狙いの投資も良いかと思います。
しかし、現在の政策金利ではスワップポイント狙いの投資は得策ではありません。


豪ドルは短期間でも比較的値動きがあるので、短期での為替差益狙いの投資をするのが良いでしょう。


6.豪ドルにおすすめのFX会社

豪ドルにおすすめFX会社

ではFXで豪ドルに投資する場合、どこのFX会社が良いのか気になる方もいらっしゃるでしょう。


現在、豪ドルのスワップポイントはどこのFX会社も低い状態です。
この低さではスワップポイント狙いの投資はおすすめできないため、必然的に為替差益狙いの投資になるでしょう。

では為替差益狙いの投資をする際、何が重要なのか皆さんお分かりでしょうか?

ズバリ重要なのはスプレッドです。スプレッドを考えると、以下の2社のFX会社がおすすめです。


6.1 SBI FXトレード

SBI-FXトレード

SBI FXトレードは、SBIグループが「分かりやすく公正かつ、透明なFX取引を提供するFX専門会社」として設立した会社です。


「業界最狭水準のスプレッド」「業界最良水準のスワップポイント」を強みとしています。


スプレッドにおいては取引量に応じた変動制を採用しており、豪ドル/円のスプレッドは以下で業界最狭水準となっています。

取引数量が少ない場合のスプレッドはトップといえるので、少額取り引きをしたい人には特におすすめです。


取引数量1~1,000通貨1,001~100万通貨1,000,001~300万通貨3,000,001~1,000万通貨
スプレッド(pips)0.38~0.400.38~12.800.68~12.801.58~12.80




6.2 FXブロードネット

FXブロードネット

FXブロードネットは、自動売買のトラッキングトレードで有名のFX会社です。

また、取引コストであるスプレッドも業界最狭水準となっています。


豪ドル/円のスプレッドは、0.6pipsと業界内でも狭く低コストで取引ができますよ。

為替差益を狙った短期のトレードでは、スプレッドの狭さが大切になってくるので、FXブロードネットはおすすめです。


7. まとめ

為替見通し予想まとめ画像
  • 豪ドルは「米株価」、「中国経済」「政策金利」により影響を受ける NYダウ・ナスダックなどアメリカの主要株価指数や中国経済の動向などは注意して見ていきましょう。
  • 豪ドルは今後上がるとも下がるとも明確に言及できない プラス材料とマイナス材料が混在しているため、上がるか下がるかは明確に言及するのが難しいのが、正直なところです。
  • 豪ドルは為替差益を狙った投資方法がおすすめ 現在の政策金利を考えるとスワップポイント狙いではなく、短期で為替差益狙った投資が良いでしょう



今回は、豪ドルについて詳しく説明をしました。豪ドルは日本人に非常になじみがあり人気のある通貨です。

過去、5%を超える高い金利がつきましたが現在は高い金利はつきません


それでも値動きが一定あるので短期狙いの投資家にとっては魅力のある通貨といえるでしょう。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき豪ドル投資で大きな利益を出していただければ幸いです。


この記事のライター

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渡辺 智

みずほ銀行にて11年間リテール業務に従事。資産運用担当者のときに、全国約2,000人の営業員の中から5人程度が選ばれる最優秀賞を受賞。年間投資商品販売額は約100億円を達成。 現在は、金融ライターとして活動。わかりづらい金融を誰にでもわかりやすく伝えることをモットーにしています。