カナダドルの特徴と過去推移から見通し予想!対円で下落の可能性?

この記事で学べること

  • カナダドルの特徴
  • カナダドルのこれまでの推移と今後の見通し
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この記事のライター 渡辺 智

元銀行員として為替には精通。様々な金融商品を販売してきた経験からマイナーな通貨でもわかりやすく説明することをモットーにしているライターとして活動。

「カナダドルって今後下落するの? 予想するポイントは?」
カナダドルに投資しようかと興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

カナダドルは、日本ではあまりなじみがない通貨かもしれません。
しかし、米ドル・ユーロ・日本円・イギリスポンド・オーストラリアドルに次ぐ取引量が世界第6位の通貨です。

カナダドルは、リスクに強い通貨として世界的には多くの投資家がトレードしています。

しかし、カナダドルのことをあまり知らないで投資するのは怖いですよね。

そこで、この記事ではカナダドルの特徴から今後どうなるのか見通しまで解説しています。

また、どういった投資方法がオススメなのかもわかるので最後まで読んで下さいね。

1. カナダドルの特徴

カナダドル01

まずは、カナダドルの特徴についてしっかり理解しましょう。


1.1 カナダの政治・社会

カナダの政治・社会状況について簡単に説明します。

自由党のトルドー政権は、2019年10月の総選挙で勝利し2期目に入りましたが、下院での過半数を失ったことで政策運営は厳しくなっています。


当面は、新型コロナウィルス感染拡大への対処が主要な政策課題となります。
G7の一角として世界の政策協調の一役を担い、難民の受け入れなどではリベラルな姿勢を崩さない国としても有名です。


1.2 カナダの経済

次に、カナダの経済について説明をします。

原油生産量、天然ガス生産量ともに世界第4位
飛行機・自動車などの産業にも強みを持ちます。


NAFTA(北米自由貿易協定)の後継であるUSCMA(米国・メキシコ・カナダ協定)が7月1日に発行し、輸出の7割強を占める米国との貿易が引き続き核となるでしょう。

経済は巡航速度とみられる水準で推移していましたが、新型コロナウィルスの感染拡大で経済活動が急激に落ち込み、IMFによれば2020年は6%のマイナス成長が予想されています。


このように、カナダは先進国でありながら資源国の側面を持ちますので、原油価格などの資源価格にもカナダドルは影響されるのです。

重要な輸出品目である原油価格が下落すると、カナダの貿易は落ち込み景気が悪化して、消費者物価に下落圧力が掛かりやすくなります。

これに対処するためカナダの中央銀行であるカナダ銀行が緩和的な金融政策、すなわち利下げをするとカナダドルは弱くなる傾向にあります。


また、カナダは貿易の約70%をアメリカに依存しているため、アメリカの経済状況や金利政策にカナダドルは影響されやすいです。


例えば、カナダの金利がアメリカの金利よりも高ければカナダドルは買われやすい傾向にありますし、逆にカナダの金利がアメリカの金利よりも低いとカナダドルは売られやすくなります。


まさに資源価格とアメリカ次第でカナダドルは動くといっても過言ではないでしょう。


冒頭に書いた通り、カナダドルは取引高世界第6位の通貨であるため投機的な動きに左右されにくい通貨として有名です。

ただアメリカに比べると取引は圧倒的に少ないため、アメリカ対比で見ると投機マネーに左右される傾向にあります。


では、このカナダドルですが過去どのような動きをしてきたのでしょうか?
次のパラグラフではカナダドルのこれまでの推移について説明をします。


2. カナダドルのこれまでの推移

カナダドル02

カナダドルの2005年から現在までの為替チャートは以下のようになります。


カナダドル推移00

いくつかのタイミングで大きく動いていることがわかりますね。


それではカナダドルが動いた代表的なタイミングについて見ていきましょう。


2.1 2006年から2008年に急上昇!理由は原油価格の高騰!

チャートを見ていただくと、2006年から2008年にカナダドルが急上昇していることがわかると思います。


カナダドル推移01

理由は原油価格がこの時期、急上昇したからです。

この時期、国際的な原油価格であるWTIが1バレル90ドル台から140ドル台まで急騰したのを受けて、資源国であるカナダドルは、1カナダドル100円台から120円台まで上昇しました。


15年近く経過した今でも、この時のカナダドルの価格を超えた事は1度もなかったのでいかに大きく上昇したかが分かりますね。


2.2 2008年から2009年に大暴落!理由は、リーマンショック!

順調に高値を更新していたカナダドルですが、2008年から2009年にかけて大暴落してしまいました。


カナダドル推移02

理由は皆さんご存知の通りリーマンショックです。
リーマンショックの影響で原油価格は120ドル台から30ドル台で大暴落しました。

この影響はカナダドルに凄まじい影響を与え、100円台だったカナダドルは一時60円台まで下落したのです。

わずかな期間で半値まで下落してしまうなんていかにリーマンショックの影響が強かったかわかりますね。

その後は、原油価格が順調に戻ってきたこともありカナダドルも円安方向に進みました。


2.3 2015年に再び下落!理由は原油価格の下落と政策金利の引き下げ

リーマンショックから立ち直り順調に上昇していたカナダドルですが、2015年に再び大きな下落をしてしまいます。


カナダドル推移03

原油は2014年後半から下落基調に入りました。

資源国通貨でもあるカナダドルはこの影響をもろに受けてしまったのです。


カナダ銀行が2015年1月に利下げをしたこともカナダドル安に拍車をかけました。


その後、米中貿易戦争が勃発したことも影響してカナダドルは大きく上昇することなく2020年を迎えました。


2.4 2020年3月のコロナショックによる暴落

皆さん、ご存知の通り2020年3月のコロナショックによってカナダドルも大暴落をしました。


カナダドル推移04

チャートを見ての通り、カナダドルは一時83円台から73円台で暴落をしました。

さらに2020年6月に大手格付け会社はカナダの格付けを下げました。
「AAA」から「AA+」へこの影響でカナダドルは再び下落してしまったのです。


その後は、チャートの通り比較的順調に値を戻しており2021年4月現在、カナダドルは87円台で推移しています。



いかがでしたでしょうか? カナダドルが動いたポイントについてご理解いただけたでしょうか?

過去の値動きを知る事は投資をする上で非常に大切なことです。

ぜひ過去の主だった値動きについて理解をして今後の投資の役に立ててください。


3.2021年以降のカナダドルの見通し・予想と3つのポイント

カナダドル03

では過去のカナダドルの推移について理解したところで、このパラグラフでは今後のカナダドルの見通しを占う上で大切なポイントについて説明をします。

今後のカナダドルの見通しを予想する大切なポイントは様々ありますが、主なポイントは3つです。


アメリカ経済の動向

アメリカの株価が今後も上昇することが考えるため、カナダドルにとってプラス材料


カナダ経済の動向

原油の回復はカナダ経済にとってプラス材料だが新型コロナウィルスの動向私大のところあるため中立


政策金利

しばらくカナダの政策金利は上がらなそうなためカナダドルにとってマイナス材料


このようにプラス材料やマイナス材料が混在しているので、NZドルは上がるのか下がるのか明確に言及するのは難しいといえます。


それでは今後のカナダドルの見通しのポイントについて見ていきましょう。


3.1 アメリカ経済の動向

カナダはアメリカと密接な関係がある国です。
国土が地続きなこともあり、カナダの貿易の約70%はアメリカが占めています。

このようにアメリカ経済の状況がカナダドルの値動きに直結するのです。


現在のアメリカ経済は皆さんご存知の通りNYダウやハイテク株中心のナスダックが、連日のように過去最高値を更新するなど非常に好調な株式相場を形成しています。

しかし、コロナショックから急回復している事は否めず、どこかのタイミングで調整が入る可能性は十分にあります。


上昇幅が大きかった分、もし本格的な調整が入ったときの下落幅も相当大きなものになるかもしれません。

もしアメリカ株が暴落するような事態になると、カナダドルもつられて大きく下落することになるでしょう。

もっともそのリスクは現状では少ないといえますが、株式相場や為替相場は生物です。

いつ何が起きても対応できるように、カナダドルで投資する際は余裕資金で行うようにしましょうね


3.2 カナダ経済の動向

カナダは、世界の中でロシアに次ぐ2番目に大きな面積を持ち、天然資源が多く埋蔵されています。

政策金利は決して高くはありませんが、地政学的リスクが薄く政治も安定していることから安定して投資を呼び込むことができました。

経済の中心はサービス業ですが、製造業も盛んで特に自動車産業は有名です。

また資源も豊富でオイルサンドはサウジアラビア、ベネズエラに次いで世界第3位の埋蔵量を誇ります。


このように、カナダは、資源国でもあることから、原油価格などの資源価格の変動によって経済は左右されます。

現在の原油価格は60ドル台で推移していますが、さらなる上昇が見込めるとカナダ経済にとっては大きな恩恵になるでしょう。

ただし、2000年代後半に原油価格は140ドル台まで上昇しましたが、そこまで上昇する事は難しいと考えます。

しばらくは、40ドル台から70ドル台でのレンジ相場が続くことが有力であるということを考えると、あまりカナダ経済に恩恵は無いかもしれません。


そして、新型コロナウイルスの封じ込めが最も重要な課題になります。
新型コロナウィルスの封じ込めに成功することができれば、体経済は急速に回復するでしょう。


当然、カナダ経済経済が回復してくればカナダドルを大きく上昇することになりますので、カナダドルにとっても新型コロナウィルスは最大の注目点といえます。


3.3 政策金利

カナダの現在の政策金利は、0.25%から0.75%と決して高い水準ではありません。

最もカナダは2000年代前半に5%を超える政策金利をつけていた時代がありますが、基本的には高金利の国ではないです。


現在のカナダの情勢を考えると、しばらくは利上げも利下げもしないことが予想されます。

よって政策金利がカナダドルに与える影響はしばらくは薄いといって良いでしょう。


4. カナダドルの投資方法

カナダドル04

カナダドルは、他通貨に比べると比較的安定的な値動きをしているので、まとまった資金を一括で投資するのも良いでしょう。

しかし、新型コロナウィルスの影響が続いている今、何が起きてもおかしくはない状況です。


このような状況下で、まとまった資金を一括で投資するのは危険と考えざるをえません。

そこでオススメなのがやはり積立投資です。


毎週や毎月など決められた日に決められた金額を投資することで、平均購入単価が安定し長期で見ると大きな利益を狙うことができます。


次のパラグラフで紹介するSBI FXトレードを利用すれば、簡単に積立投資をすることができますのでぜひ参考にしてくださいね。


5. カナダドルにオススメのFX会社

おすすめFX会社

ではFXでカナダドルに投資する場合、どこのFX会社が良いのか気になる方もいらっしゃるでしょう。


現在、カナダドルのスワップポイントはどこのFX会社も低い状態です。

この低さではスワップポイント狙いの投資はおすすめできないため、必然的に為替差益狙いの投資になるでしょう。


では為替差益狙いの投資をする際、何が重要なのか皆さんお分かりでしょうか?

ズバリ重要なのはスプレッドです。
スプレッドを考えると、以下2つのFX会社がおすすめです。


・GMOクリック証券
・SBIFXトレード


それぞれのFX会社の特徴についてわかりやすく説明しますね。


5.1 GMOクリック証券

GMOクリック証券

GMOクリック証券は、FX以外にも株式取引や投資信託なども利用できる総合証券会社として有名です。


GMOクリック証券は、取引コストであるスプレッドも業界最狭水準となっています。

カナダドル/円のスプレッドは、1.7銭と業界内でも狭く低コストで取引ができますよ。

為替差益を狙った短期のトレードでは、スプレッドの狭さが大切になってくるので、GMOクリック証券はおすすめです。




5.2 SBI FXトレード

SBI-FXトレード

SBI FXトレードは、SBIグループが「分かりやすく公正かつ、透明なFX取引を提供するFX専門会社」として設立した会社です。

「業界最狭水準のスプレッド」「業界最良水準のスワップポイント」を強みとしています。


スプレッドにおいては取引量に応じた変動制を採用しており、カナダドル/円のスプレッドは以下で業界最狭水準となっています。

取引数量が少ない場合のスプレッドはトップといえるので、少額取り引きをしたい人には特におすすめです。


取引数量1~1,000通貨1,001~100万通貨1,000,001~300万通貨3,000,001~1,000万通貨
スプレッド(pips)1.401.69~18.802.49~18.803.10~18.80

ちなみにSBI FXのカナダドルのスワップポイントは、2021年4月9日時点で1万通貨あたり4円です。

現在のカナダドルの水準では、スワップ狙いの投資は難しいですね。


SBI FXの魅力はスプレッドだけではありません。SBI FXには積立FXというサービスがあります。

SBI FXの積立FXとは、毎日・毎週・毎月などの一定期間に一定の金額を購入していくFXです。

決められた日に、一定の金額を投資に回すことによって平均購入単価が安定するメリットがあります。


突発的な値動きによるロスカットには注意しなければなりませんが、安定的に投資をすることができる積立FXを利用することができることはSBI FXの大きなメリットといえるでしょう。




6. まとめ

為替見通し予想まとめ画像


  • カナダドルは「アメリカ経済」「カナダ経済」「政策金利」「原油価格」により影響を受ける 特にアメリカとの関係は密接なのでNYダウ・ナスダックなどアメリカの主要株価指数や中国経済の動向などは注意して見ていきましょう。
  • カナダドルは今後上がるとも下がるとも プラス材料とマイナス材料が混在しているため、上がるか下がるかは明確に言及するのが難しい
  • カナダドルは積立投資がおすすめ 現在の政策金利を考えるとスワップポイント狙いではなく、為替も不安定な動きをする可能性があることから、安定的に投資をすることができる積立投資がおすすめです。



今回は、カナダドルについて詳しく説明をしました。
カナダドルは日本人の投資家にはあまりなじみのない通貨ですが、世界第6位の取引量を誇る通貨です。


取引量が多いため、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨のような突発的な値動きは少ないことが特徴です。

金利は高くない通貨なのでスワップポイント狙いの投資は難しいですが、長期で見ると安定的な値動きも望めることから長期投資に向いた通貨といえるでしょう。


ぜひ今回の記事を参考にしていただき、カナダドル投資で利益を出していただければ幸いです。


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渡辺 智

みずほ銀行にて11年間リテール業務に従事。資産運用担当者のときに、全国約2,000人の営業員の中から5人程度が選ばれる最優秀賞を受賞。年間投資商品販売額は約100億円を達成。 現在は、金融ライターとして活動。わかりづらい金融を誰にでもわかりやすく伝えることをモットーにしています。