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「外為ジャパンはDMM FXの子会社だからスプレッドが狭くて安心」
そう思っていませんか?
実は、スプレッドは広がることがあります。
それは、重要な経済指標の発表前後や早朝などです。
【FXやってみた研究所】では、米雇用統計時と早朝においてスプレッドの検証をしました
この記事を読むと、外為ジャパンのスプレッドがどれくらい広がるのか分かります。
検証の結果、外為ジャパンは・米雇用統計時はシステムエラーがおこり不安定だった
・早朝のスプレッド最大値・平均はTOP3に入る安定ぶり
・サイトで公開されている配信停止時間はとても短かったという事が分かりました。
外為ジャパンでは、スプレッドにおいて為替が急変動する際は注意が必要ですが流動性が低い時は安心できるFX会社です。
それでは、詳しくみていきましょう。
目次
【FXやってみた研究所】が検証をする上で重要視している3つのポイントがあります。
・スプレッド提示率
・重要な経済指標の発表前後
・流動性の低い時間帯
スプレッド提示率は、FX会社がどれくらいの割合で基準スプレッドを配信しているか知ることができる大切な数値だからです。
また、スプレッドが広がりやすいといわれている経済指標の発表前後や流動性の低い時間帯に、どれくらい広がるのか検証することで、FX会社が安定しているのかどうか知ることができます。
それでは、3つのポイントについて詳しく解説していきましょう。
国内のFX会社は最狭スプレッドを競い合っています。
しかし、多くのFX会社で提供しているスプレッドは「原則固定スプレッド」であって完全固定ではありません。
つまりスプレッドが基準より広がることがあるということですね。
いくら狭いスプレッドが提供されていても、それがどれくらいの割合で提示されているのかが重要になってきます。
それを知るために「スプレッド提示率」という指標があります。
「スプレッド提示率」とは期間中に基準スプレッドで配信できた割合(実績値)のことで、95%以上なければ「原則固定スプレッド」と名乗ることはできません。
しかしながら、このスプレッド提示率の集計方法に明確な定義がないことから、自社の都合の良い方法で基準を満たしているFX会社があるようです。
そのように自社の都合の良いように集計をしているのなら、実際にスプレッドの動きを見ていくしかありませんね。
また、スプレッド提示率は公開義務がないことから公表していないFX会社もあります。
それでは、次にどういったときにスプレッドが広がるのか見ていきましょう。
スプレッドは、米雇用統計のような重要な経済指標の発表前後に広がります。
なぜなら、指標の発表前は投資家も様子見で取引を控えるため流動性が低下し、発表後は指標の結果を見て注文が急激に増え価格が一方向に変動するからです。
また、重要な経済指標以外にも、要人の発言・突発的なイベントなどで為替レートが急激に変化する場合にもスプレッドが広がることがあります。
スプレッドは、その他流動性の低い時間帯にも広がる傾向があります。
例えば、日本時間の早朝5時から8時は取引量が少なくなるため、スプレッドが広がることがある時間帯です。
また、クリスマスや年末年始の長期休暇においても、取引から離れる投資家が多いためスプレッドが不安定になります。
ここでは、 外為ジャパンのスプレッドについて詳しく見ていきましょう。
まず外為ジャパンの基準スプレッドを確認してみましょう。
通貨ペア | 基準スプレッド |
---|---|
米ドル/円 | 0.2 |
ユーロ/円 | 0.5 |
ポンド/円 | 1.0 |
豪ドル/円 | 0.7 |
ユーロ/米ドル | 0.4 |
上記の通貨ペアにおいて業界最狭水準となっていますね。
基準スプレッドがいくら狭くても、どれくらいの割合で配信されているかが重要です。
その割合を知るために、【スプレッド提示率】という指標があるので次で見ていきましょう。
つぎに、スプレッド提示率などの実績を確認してみましょう。
通貨ペア | 広告表示のスプレッド | スプレッド提示率 | スプレッド最大値 |
---|---|---|---|
米ドル/円 | 0.2 | 96.33% | 5.9 |
ユーロ/円 | 0.5 | 96.42% | 8.9 |
ポンド/円 | 1.0 | 96.47% | 12.9 |
豪ドル/円 | 0.7 | 96.42% | 7.9 |
ユーロ/米ドル | 0.4 | 96.41% | 4.0 |
最近ではスプレッド提示率とともに、スプレッド最大値も公表されています。
また、それ以外にも、提示スプレッドが広告異なる事となった理由、配信停止時間、配信停止理由も公表するようになっています。
金融先物取引業協会の「広告等の表示及び系親類の提供に関する自主規制規則第9条に関する細則」に基づき、各社開示を始めたようです。
米ドル/円のスプレッド提示率は96.33%ですが、その残りの広がっていた部分が流動性が低い時や経済指標時などにあたるのでしょうか。
これから検証結果がどうだったのか確認していきましょう。
次は、サイト上で公開されていた外為ジャパンの米ドル/円の配信停止時間を見てみましょう。
配信停止時間 | 配信停止理由 |
---|---|
6秒 | 流動性低下によるカバーレート配信停止のため |
外為ジャパンで配信停止時間は6秒だけと優秀でした。
しっかりとしたカバー先金融機関と提携しているからこそかもしれませんね。
それでは、検証期間中に配信停止することがあるかも見てみましょう。
まず、米雇用統計時に米ドル/円のスプレッドを検証してみましょう。
なぜなら、米雇用統計の発表時は急激にレートが変動するためスプレッドが広がりやすいからです。
そういった時に検証をすることで、スプレッドが安定しているか知ることができます。
【FXやってみた研究所】では、2021年の1月と2月の米雇用統計時にリアルタイムでスプレッドのデータをキャプチャしました。
22時29分からの3分間で1秒ごとにキャプチャを撮り、それをグラフにまとめたものが以下になります。
検証の結果、外為ジャパンのスプレッドは比較的広がり基準スプレッドに戻るのも遅かったことが分かりました。
それでは、米雇用統計時のそれぞれの動きを確認してみましょう。
まず、2021年1月の米雇用統計時を見てみましょう。
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 5.9 | 1.18 |
スプレッドが広がり始めるのは発表開始10秒前と遅かったです。
この日の最大値である5.9pipsに広がったのは6秒間だけですが、2.9pipsまで落ち着いた後30秒維持するのは若干長かったです。
その後0.4~1.2pipsの間で推移し、32分を過ぎても基準スプレッドに戻っていませんでした。
【FXやってみた研究所】で22時29分から32分までで、スプレッドの平均値をとったところ1.18pipsでした。
スプレッドの最大値はそこそこ広がっていますが平均は落ち着いていますね。
ちなみに、この米雇用統計で動いたレートは33.2pipsでした。
次に、2021年2月の米雇用統計時にも検証してみましょう。
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 5.9 | 1.46 |
今回は、発表開始1秒前に5.9pipsまで拡大し9秒ほど維持されていました。
しかし、31分7秒あたりから急に注文パネルが自動的に閉じられてしまいました。
外為ジャパンと親会社のDMM FXだけに起こったので、システムの不具合だったのではないかと思われます。
その後、DMM FXでは何度か自動的に注文パネルが戻ったり消えたりを繰り返していましたが、外為ジャパンでは32分までの間には戻りませんでした。
また、22時29分から32分までで計測したスプレッドの平均値は1.46pipsと悪くない数値でした。
しかし、システムエラーが起こると損切り決済など出来ないため危険です。
ちなみに、この米雇用統計で動いたレートは30.8pipsでした。
今回の検証結果から米雇用統計時のまとめをしたいと思います。
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 5.9 | 1.21 |
外為ジャパンの米雇用統計時のスプレッドは、最大値や広がり始める時間、落ち着き始める時間などが毎回同じようです。
最大値は比較的広がって5.9pipsでしたが、長い時間広がっていなかったのでスプレッド平均値は1.21pipsと落ち着いた数字になりましたね。
しかし、2回目の検証でのシステムエラ―の時間が長ったため危険だといえます。
外為ジャパンの米雇用統計時のスプレッドは、最大値は少し大きいけれども平均値が落ち着いて良かったのですが、システム不具合の影響で不安定だっというしかありません。
次に、早朝の米ドル/円のスプレッドでも検証してみました。
というのも早朝は流動性が低くなるため、スプレッドが不安定になりがちだからです。
ここでは、外為ジャパンのスプレッドがどれくらい安定しているのか確認してみましょう。
以下のグラフは 外為ジャパンの月曜日のスプレッドを、実際にリアルタイムでキャプチャを取りデータにまとめたものです。
7時01分からの4分間で2秒ごとにキャプチャを撮り、それをグラフにまとめたものが以下になります。
検証の結果、外為ジャパンのスプレッドは広がり具合が落ち着いていました。
それでは、変動具合を詳しくみていきましょう。
以下は2021年1月25日月曜日の早朝のキャプチャです。
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 4.0 | 3.97 |
まず、トレード開始時間直後にスプレッドは4.0pipsまで広がりました。
そして、7時00分20秒あたりから3.8pipsまで下がったのでスプレッド平均値は3.97pipsでした。
また、7時5分以降は1.8~3.8pipsで推移していました。
早朝はスプレッドがあまり広がらず、平均値も抑えられている結果になりましたね。
ここまで、早朝スプレッドについて見てみました。
月曜日早朝に検証した際は、親会社であるDMM FXと同じ時間に全く同じスプレッドが配信されていました。
外為ジャパンのスプレッド最大値は4.0pipsと抑えられており、平均値も広がりが少ないという結果でした。
この検証で、外為ジャパンは流動性が低い時にスプレッドが安定していると分かりました
最後に、外為ジャパンと今回の検証で上位3社となったFX会社のスプレッドを比較してみたいと思います。
まず、米雇用統計時のスプレッドを上位3社のFX会社と比べてみましょう。
以下は、外為ジャパンと今回検証した19社平均を比較したグラフです。
2021年1月と2月の米雇用統計時のデーター平均をとっています。
(スプレッドの単位:pips)
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
外為ジャパン | 0.2 | 5.9 | 1.21 |
19社平均 | 0.3 | 5.97 | 1.53 |
GMOクリック証券 | 0.2 | 4.7 | 1.31 |
SBI FXトレード *1,001~100万通貨 | 0.1~7.8 | 4.8 | 1.54 |
YJFX! | 0.2 | 4.0 | 0.95 |
外為ジャパンのスプレッド最大値は若干19社平均とほぼ同じとなりました。
しかし、スプレッド平均は表の中ではTOP2と優秀ですね。
ただ、残念ながらシステムエラーを起こしたことがかなりマイナスとなってしまいました。
米雇用統計以外の経済指標時や要人発言の際にも、システムの不具合など起こる可能性がありますね。
外為ジャパンでは、為替が急変動する際は不安定なので注意しましょう。
次に、早朝のスプレッドを他社と比較してみましょう。
以下は、2021年1月25日(月)の午前7時00分から5分までのスプレッドを19社平均と比較したグラフになります。
基準スプレッド | スプレッド最大値 | スプレッド平均値 | |
---|---|---|---|
外為ジャパン | 0.2 | 4.0 | 3.97 |
19社平均 | 0.3 | 7.74 | 5.94 |
GMOクリック証券 | 0.2 | 8.0 | 5.98 |
SBI FXトレード *1,001~100万通貨 | 0.1~7.8 | 7.8 | 7.8 |
YJFX! | 4.0 | 4.0 | 3.90 |
外為ジャパンのスプレッド最大値は、YJFX!と同様1番目狭い結果となっています。
また、スプレッド平均値も上記表では2番目の狭さです。
早朝の検証ではTOP3に入る優秀さだったので、外為ジャパンは流動性が低い時間帯のスプレッドは安定していると言えますね。
そして最後に、スプレッドに直接関係するデーターを3社を比較してみましょう。
基準スプレッド | スプレッド提示率 | 廃止停止時間 (1日あたり) | スプレッド検証記事 | |
---|---|---|---|---|
外為ジャパン | 0.2 | 96.53% | 0.25秒 | ー |
19社平均 | 0.3 | 97.43% | 27.25秒 | ー |
GMOクリック証券 | 0.2 | 97.33% | 5.6秒 | 詳細記事 |
SBI FXトレード *1,001~100万通貨 | 0.1~7.8 | 96.4% | 0秒 | 詳細記事 |
YJFX! | 0.2 | 99.24% | 52.8秒 | 詳細記事 |
基準スプレッドは上記FX会社でそこまで大きな差はなく、スプレッド提示率や配信停止時間もちゃんと公表されていますね。
しかし、スプレッド広告に関する情報の公表だけで、SBI FXトレードのように情報をかなり細かく公開しているところはありません。
配信停止時間に関しては、外為ジャパンは0.25秒とかなり短かったです。
外為ジャパンは、情報がちゃんと公開されており配信停止時間もかなり短いので安心できるFX会社といえます。
【外為ジャパンのスプレッド評価】
基準スプレッド | 配信停止時間 | 米雇用統計時 スプレッド | 早朝スプレッド |
---|---|---|---|
〇 | 〇 | × | ◎ |
ここまで、スプレッドの検証結果を見てきました。
外為ジャパンのスプレッドは、為替が急に変動する際はある程度スプレッドが広がり、またシステムエラーがおこることがあるので不安定です。
一方で、流動性が低い早朝はスプレッドの広がりが抑えられており、検証した19社の中でTOP3に入る安定ぶりでした。
また、スプレッド広告に関する情報は最低限公表されており、配信停止時間はとても短かったです。
ただ、今回の検証中にシステムエラーが起こったため、もしかるすと急激に為替が変動する際にはシステムエラーや配信停止が起こりやすい傾向にあるのかもしれません。
引き続き検証しながら、確認していきたいと思います。
高田 佑美
FXに興味を持つようになり始めたものの、まだまだリスクを恐れ少額でトレード中。 日々、学んだことやトレードで疑問に思ったことを追求し、出来る限り根拠を持った情報を届けるべく記事を執筆しています。
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