FXでの借金経験を経て、取り組みを学び直し。FXとバイナリーオプションで堅実な利益をあげるために猛勉強中のライター
GMOクリック証券は口座数国内第2位、総預かり資産第1位の人気FX業者です。
「大手だから」と盲目的に信用しても良いものでしょうか。
レートとスプレッドを徹底検証することで、GMOクリック証券に透明性があり信頼おける会社なのかを確認していきます。
GMOクリック証券の提示スプレッドに注目し、他社と比較調査をしました。
なぜならスプレッドは、トレードで勝つために重要なポイントの一つとなるからです。
業界最狭をうたいながら、トレードをしたいタイミングでスプレッドが大幅に開いてしまっては収益が圧縮されてしまいますし、思いもよらない損失が出る可能性もあります。
国内のほとんどのFX会社は原則固定のスプレッドが採用されていますが、「原則」との記載の通り、スプレッド拡大のタイミングがあることを示しています。
そこで、安心してトレードをするためにも、GMOクリック証券のスプレッドの開くタイミングを徹底検証してみました。
GMOクリック証券は業界最狭水準の米ドル/円のスプレッド0.2pipsをうたっていますが、他社同様、原則固定ですので早朝や指標発表時にはどうしても開きが出てしまいます。
国内FX業者7社のスプレッドを比較し、GMOクリック証券での取引は有利なのかそうでないのか検証しました。
スプレッドはトレードでお金を稼ぐために必要な「コスト」です。
トレード毎に支払う必要がありますから、スプレッドが小さいに越したことはありません。
1ヶ月、1年、5年単位でみたらスプレッドは膨大です。 スプレッドが小さいほど、コストを抑えた取引ができます。
【例】
10万通貨で1日3回の取引する場合 (100pipsで10万円稼げる取引量)
0.2pipsだと1取引200円のコストです。
200円 x 3回取引 x 平日5日 x 4週間 x 12ヶ月 = 144,000円 / 年間
年間15万円弱のコストはなかなか無視できないレベルです。 スプレッドより多く稼がないと、プラスになりません。
GMOクリック証券の原則固定スプレッドは業界最狭水準の米ドル/円 0.2pipsです。
0.2pipsのスプレッドでしたら、取引直後から利益を出すことも可能ですので、スプレッドが小さいことは、メンタル維持にもつながります。
トレードを成功させるには「いかに冷静さを保てるか」がポイントですから、見落とすわけにはいきませんね。
GMOクリック証券は、FX口座数60万(国内第2位)、総預かり資産1,500億円(国内第1位)の圧倒的な規模を誇るFX会社です。
(※FX口座数第1位、総預かり資産第2位はDMM FXです。)
スプレッドにおいても業界最狭水準の米ドル/円0.2pipsとなっています。
ロスカット手数料が1万通貨につき500円かかりますが、その他費用については以下、無料となっています。
・取引手数料 0円
・口座開設・維持手数料 無料
・入金手数料 無料 (即時入金サービス利用時)
・出金手数料無料
それではGMOクリック証券のスプレッドを見ていきましょう。
2020年4月7日調べ
表のスプレッドは原則固定スプレッドのため、常に固定されている訳ではありません。
公式HPでもその旨記載されていますので、スプレッドの拡大が予想される場合は注意してトレードする必要があります。
”上記スプレッドは固定されたものではございません。
市場の急変時(震災などの天変地異・各国中央銀行の市場介入・その他外部要因)や市場の流動性が低下している状況(米国東部時間午後5時前後・年末年始・クリスマス時期など)、重要指標発表時間帯などにより、スプレッドが拡大する場合があります。”
GMOクリック証券のサイトではスプレッド提示率が公開されていません。
95%以上であるのは確かだとは思いますが、どれくらいの割合で原則固定スプレッドが提示されているかは不明です。
提示率:期間中に原則固定のスプレッド値(基準スプレッド)で配信できた割合(実績値)のこと。
原則固定スプレッドと名乗るには、スプレッド提示率が95%以上である必要があります。
各社のスプレッドを比較しています。
FX会社 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | ポンド/円 | 豪ドル/円 | NZドル/円 |
---|---|---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 0.2 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 |
DMM FX | 0.2 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 |
FXブロードネット | 0.2 | 0.5 | 1.0 | 0.6 | 1.3 |
YJFX! | 0.2 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 |
SBI FXトレード ※ | 0.09 | 0.30 | 0.70 | 0.40 | 0.90 |
基準スプレッドに関しては、他社比較でもあまり差はありません。
差が出るのは、スプレッドが急拡大するタイミングです。
以下で、GMOクリック証券のスプレッドの変化を、他社との比較と併せて検証しました。
スプレッドが広がるのは大きく2つの要因があります。
①経済指標や政治的な要因
米雇用統計などの経済指標やニュース等、政治的な要因で相場が急変することがあります。
米トランプ大統領のツイッター発言で相場が乱高下したことは、ニュースでもよく見られました。
②流動性等の市場参加者に関する要因
市場参加者が減り、流動性が下がるタイミングでスプレッドが広がりやすくなります。
ここでは、スプレッドが拡大しやすい米雇用統計時に、GMOクリック証券のスプレッドの動きを検証していきます。
GMOクリック証券の米ドル/円のスプレッドの開きを検証しています。
【時間経過ごとのスプレッドの動き】
時間経過 | ①21時29分 | ②21時30分 | ③21時33分 |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 3.0 | 0.2 |
・指標発表直前の21:29時点で一時4.4pipsまで広がる
・指標発表時の最大値は3.0pips
・21時30分26秒から13秒ほど取引停止になってしまう
・34秒後には0.2pipsに一旦戻る
・以降再度広がり、広がっては戻るの繰り返し
・0.2pipsに戻って安定したのは7社の中で最後
それでは、ここで他社とスプレッドの最大値を比べてみましょう。
FX会社 | 基準スプレッド | スプレッド最大値 |
---|---|---|
DMM FX | 0.2 | 3.2 |
SBI FXトレード * | 0.17~7.80 | 2.8 |
GMOクリック証券 | 0.2 | 4.4 |
外為ジャパン | 0.2 | 3.1 |
マネーパートナーズ | 0.3 | 4.2 |
JFX | 0.3 | 8.9 |
楽天FX | 0.2 | 9.9 |
GMOクリック証券ののスプレッドは4.4pipsまで開き、今回検証した7社中でワースト3となりました。
指標発表の直後に3.0pipsをつけて以降、一時的に13秒レートがストップしてしまいました。
レート配信が停止すると、損切り決済ができなくなってしまうので非常に危険です。
2月の米雇用統計時の動きも見ていきます。
【時間経過ごとのスプレッドの動き】
時間経過 | ①22時29分 | ②22時30分 | ③22時33分 |
---|---|---|---|
スプレッド(pips) | 0.2 | 6.0 | 0.2 |
・指標発表直前の22時29分時点で4.0pipsまで広がる
・指標発表時の最大値は6.0pips
・2019年11月の雇用統計とは異なり、レート配信の停止は確認されません
・25秒後に通常0.2pipsに戻る
・以降0.2pipsを安定してキープしている
・0.2pipsに戻って安定したのは7社の中で2番目
今回のスプレッドの拡大幅を、他の5社と比較してみました。
FX会社 | 基準スプレッド | スプレッド最大値 |
---|---|---|
DMM FX | 0.2 | 4.3 |
GMOクリック証券 | 0.2 | 6.0 |
YJFX! | 0.2 | 8.0 |
外為オンライン | 1.0 | 5.0 |
FXプライム by GMO | 0.6 | 8.4 |
外為どっとコム | 0.2 | 8.0 |
このの検証でのスプレッドの広がりは比較6社の中では平均的な値となりました。
また今回、GMOクリック証券ではレート配信が停止するということはありませんでしたが、前回よりスプレッドは拡大していました。
もしかすると前回は、他社のスプレッドがかなり拡大している間、GMOクリック証券のレートがストップしていたため、スプレッドの拡大が抑えられていたという可能性もありますね。
2回の雇用統計で検証をしてきました。
11月の米雇用統計では13秒間取引停止になっていることを確認しましたが、取引が再開されて以降はスプレッドが抑えられていました。
スプレッドの最大値が6社比較で平均的な値でしたので、発表直後の取引を避ければ、比較的有利にトレードができそうです。
いずれにせよ発表前に保有ポジションがある場合は、反対売買をするなどリスク対策は必要ですね。
次に、早朝のスプレッドを検証してみましょう。
なぜなら、早朝は各社スプレッドが拡大しやすい時間帯で、それを知ることで不必要な損失を防ぐことができます。
安定・安心した環境でトレードをするためにも、見落とすわけにはいきません。
早朝スプレッドを気にするのはなぜ?
・月曜の朝9時までの窓開けを狙ったトレードをするため
・値動きが安定していてプロトレーダーも初心者にも狙いやすい
・スイングトレーダーが窓が空いた時点で有利に決済したい
2月3日(月)の早朝の米ドル/円のスプレッドを比較しました。
時間経過 | 基準スプレッド | ①午前7時00分頃 | ②午前7時30分頃 |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 0.2 | 4.4 | 4.4 |
YJFX! | 0.2 | 4.0 | 1.8 |
JFX | 0.3 | 8.5 | 5.2 |
外為ジャパン | 0.2 | 2.5 | 2.0 |
午前7時03分:4.4pips
午前7時30分:4.4pips
GMOクリック証券のスプレッドは午前7時の開始直後は4.4pipsまで開きますが、少しすると基準スプレッドである0.2pipsに一旦戻ります。
その後2.4pipsや4.4pipsに広がっては0.2pipsに戻り、また広がるという現象が発生していました。
7時半頃からは、若干落ち着き始め0.2pipsをキープすることが増えますが、また広がったりしながらら8時前には完全に戻っていました。
午前7時03分:4.0pips 午前7時30分:1.8pips
午前7時04分:8.5pips
午前7時31分:5.2pips
午前7時05分:2.5pips
午前7時31分:2.0pips
各社とも基準スプレッドから10〜20倍のスプレッドになっていました。
中でも、JFXは最大値が8.5pipsと開きが大きく、各社スプレッドの開きに差があるようです。
GMOクリック証券のスプレッドも4.4pipsとなっており、あまり有利なトレードができるとは言えません。
早朝トレードをする際には、注意して臨みましょう。
同じく、3月30日(月)の早朝の米ドル/円のスプレッドを比較しました。
時間経過 | 基準スプレッド | ①午前7時00分頃 | ②午前7時30分頃 |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 0.2 | 8.0 | 0.2 |
YJFX! | 0.2 | 8.0 | 2.4 |
JFX | 0.3 | 13.9 | 2.3 |
外為ジャパン | 0.2 | 3.8 | 0.2 |
GMOクリック証券のFXネオでは、新型コロナウイルスの感染拡大に対する不安から、外為為替市場において相場が急変動したり、またスプレッドが急拡大するなどの状況が続いているため、2020年3月12日(木)より原則固定スプレッドの対象外となっています。
この検証期間中も原則固定スプレッド対象外となっており、通常の月曜日早朝よりスプレッドが拡大していた可能性があります。
午前7時00分:8.0pips
午前7時30分:0.2pips
GMOクリック証券は午前7時開始直後に8.0pipsまで広がりました。
しかし、10分ほどすると基準スプレッドである0.2pipsに一旦戻ります。
それ以降、最大4.4pipsまで広がることもありましたが、7時40分頃頃には広がり具合が落ち着いてきました。
7時50分頃には、ほぼ基準スプレッドを維持するようになりますが、この日は8時を過ぎても完全に戻らず、0.8pipsまで広がっていました。
午前7時00分:8.0pips
午前7時29分:2.4pips
午前7時00分:13.9pips
午前7時30分:2.3pips
午前7時01分:3.8pips
午前7時31分:0.2pips
今回の検証は、やはり新型コロナウイルスによる相場の影響から、各社とも通常よりスプレッドが拡大していたように思われます。
いずれにしても、早朝のトレードにはスプレッドの拡大に注意が必要です。
GMOクリック証券は、2回の検証で最大8.0pipsまでスプレッドが開いていました。
途中基準スプレッドの0.2pipsまで戻る場面がありましたが、不安定に推移していましたので、安心してトレードができるとは言えません。
トレード時に表示される通貨レートは市場で取引されるレートとは少し違います。
【金融機関が提示するレート+スプレッド=GMOクリック証券が提示するレート】となっています。
はじめにレートを提示する金融機関のことを、カバー先と言いい、FX業者はカバー先とのスプレッドを基準に顧客とのスプレッドを決めています。
良いカバー先、多くのカバー先と提携することが、FX会社のレートやスプレッドを安定に保つのに重要となっています。
2回の米雇用統計の検証ではチャート上でのレートの飛びはありませんでしたが、レート配信の停止が確認できたので、急変時に対応できるとは言えないのかもしれません。
カバー先:全19社
提携金融機関 | 業態 | 管轄 |
---|---|---|
バークレイズ・バンク・ピーエルシー | 銀行業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
ドイチェ・バンク・エージー | 銀行業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
ユービーエス・エー・ジー | 銀行業 | スイス連邦銀行委員会 |
株式会社三井住友銀行 | 銀行業 | 金融庁 |
ゴールドマン・サックス・インターナショナル | 証券業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピーエルシー | 証券業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
香港上海銀行 | 銀行業 | 香港金融管理局 |
ジェー・ピー・モルガン・チェース・バンク・エヌ・エー | 銀行業 | 米国通貨監督局 米国連邦準備制度理事会 |
バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エー | 銀行業 | 米国通貨監督局 米国連邦準備制度理事会 |
コメルツ・バンク・エー・ジー | 銀行業 | ドイツ連邦金融監督庁 |
シティ・バンク・エヌ・エー・ロンドン | 銀行業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
ビー・エヌ・ピー・パリバ | 銀行業 | フランス金融市場庁 |
株式会社三菱UFJ銀行 | 銀行業 | 金融庁 |
ノムラ・インターナショナル・ピーエルシー | 銀行業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
株式会社みずほ銀行 | 銀行業 | 金融庁 |
ソシエテ・ジェネラル | 銀行業 | フランス金融健全性監督破綻処理機構 欧州中央銀行 |
オーストラリア・アンド・ニュージーランド・バンキング・グループ・リミテッド | 銀行業 | オーストラリア健全性規制庁 |
ナットウエスト・マーケッツ・ピーエルシー | 銀行業 | 英国金融行為機構 英国健全性規制機構 |
エックス・ティー・エックス・マーケッツ・リミテッド | リクイディティプロバイダー | 英国健全性規制機構 |
今回のGMOクリック証券のスプレッド検証で、下記2点の認識を深められたのではないでしょうか。
・米雇用統計でのトレードにはレート配信停止に注意が必要
・早朝でのトレードにはスプレッドの拡大に注意が必要
安心・安定したトレードをするためには、突発的な値動きが予想される場合は、控えることをオススメします。
GMOクリック証券は業界最狭のスプレッドを提示しており、取引コストを重視したい人に高評価を得ているFX会社です。
検証した米雇用統計時には13秒レートストップに見舞われはしましたが、取引が再開されてからは相場の動きにも適応しており、スプレッドが抑えられていました。
たなか
1988年埼玉県生まれ。兼業でFXを始めるも、トータル300万円の損を出して退場。諦めきれず、FXへの取り組み方を一から見直し、ギャンブルでなく堅実なトレードができるよう猛勉強中。これからFXを始める人が自分と同じような経験をされないよう、自戒も込めて、有益な記事となるよう執筆していきます。
Blog
研究所でオススメの記事