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2021.09.23 2021.08.28

国内FX会社19社対象 雇用統計時のスプレッド広がり調査 2021年上半期

この記事で学べること

  • どこのFX会社のスプレッドが安定しているのか
  • 米雇用統計時にスプレッドはどれくらい広がるのか
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この記事のライター 高田 佑美

裁量トレードだけでなく、自動売買でもトレードを開始。 どうすれば順調に利益を上げられるか、日々奮闘中。

2020年12月より、FX会社がスプレッド広告を行う場合に、「スプレッド提示率」や「スプレッド最大値」など、スプレッドにまつわる情報の公開が義務付けられました

しかし、実際にいつどれくらい広がっているのかは明確にはわかりません

そこで「FXやってみた研究所」は国内FX会社19社対象とした「2021年1月から6月の米雇用統計時のスプレッド広がり調査」を実施しました。

そして、19社中特にスプレッド配信が安定している会社は「FXTF」「みんなのFX」「GMOクリック証券」という結果がでています。

この記事では、米雇用統計時のスプレッドの推移やどれくらい広がっていたのかなど詳しく結果を解説します。

調査した19社がスプレッドにおいて安定していたかどうか分かるので、最後まで読んでみてください。

1. スプレッドの広がり調査

スプレッド広がり調査


まず、なぜスプレッドの調査を行うことになったのかその背景と、どういう方法で調査をおこなったのか説明します。

1.1 調査することになった背景

2020年12月1日に一般社団法人 金融先物取引業協会の自主規制規則第9条が施工され、FX会社がスプレッド広告を行う場合、スプレッド実績に関する情報を自社のホームページで公表することが義務付けられました。

これにより「スプレッド提示率(広告内容を下回る時間)」「配信停止時間」「スプレッドの最大値」の公表が毎週おこなわれています

そのため、自主規制規則の施行以降、各FX企業の配信スプレッドの透明性は格段に向上しました。

しかし、実際にどういったタイミングでどの程度スプレッドが広がっているのかは明確にはわかりません。

そこで「FXやってみた研究所」では、国内主要FX会社19社を対象にして、米雇用統計時の前後という市場のボラティリティが高い環境において、各社の配信スプレッドの推移を2021年1月~6月まで6回に渡って調査を行いました。

1.2 スプレッドの調査方法

それでは、調査方法を詳しく見ていきましょう。


■調査実施日:2021年1月8日、2月5日、3月5日、4月2日、5月7日、6月4日の計6日

■調査実施時間:米国雇用統計発表時間(日本時間22時30分)の指標発表60秒前から3分間

■調査対象通貨ペア:USD/JPY

■調査内容
指標発表60秒前から指標発表2分後までの間における配信レートを調査し、その間1秒ごとのスプレッドを計測

■調査対象会社
FXTF、セントラル短資FX、GMOクリック証券、FXブロードネット、JFX、ヒロセ通商、外為どっとコム、みんなのFX、楽天FX、外為ジャパン、YJFX!、DMM FX、FXプライム by GMO、マネ―パートナーズ、インヴァスト証券、外為オンライン、ひまわり証券、SBI FXトレード、アイネット証券の計19社

■調査の方法
・複数のパソコンを用い同一ネットワーク上から、各社の取引ツールにアクセスし、180秒間に渡って1秒ごとにスプレッドの推移をキャプチャで取得
・1秒ごとに取得した各社のキャプチャをエクセル上に入力してデータ分析


【取得したキャプチャ画像 例】

調査キャプチャ ※注意点1:
本調査結果は限られた環境の中行った調査であり、その他の環境下で同一の結果であったかを保証するものではありません。
(例:ネットワーク速度、およびパソコンの処理性能などにより、遅延が生じている可能性。)
※注意点2:
本調査結果はスプレッドの広がりを調査したものであり、FX企業が調査期間中に約定停止をしたかどうかに言及するものではありません。

2. スプレッド広がり調査の結果

スプレッド調査の結果


それでは、スプレッド調査の結果を解説していきます。

2.1 スプレッド広がり調査の結果

6ヶ月にわたる調査の結果、基準スプレッドが0.1~0.3pipsという低い数値を維持しているFX会社が主流である中、米雇用統計時前後3分間の19社平均スプレッドは約1.7pipsという結果となりました。

また、各社スプレッドの最大値平均は7.3pipsと基準値を大幅に上回る結果がでています。

このように、基準スプレッドが低いとはいえ、米雇用統計時というボラティリティが高い環境においては、配信スプレッドは広がるということが本調査で明らかになりました。

さらには、6ヶ月に渡る調査で各FX会社のスプレッド配信にもバラつきがみられる中、「FXTF」「みんなのFX」「GMOクリック証券」は全ての調査で、全社平均を上回る安定したスプレッドを維持しているという結果がでています。

次から、6ヶ月に渡るスプレッド比較調査データの詳細を見ていきましょう。

2.2 スプレッドの推移

以下は、各月の19社の雇用統計時のスプレッド推移を平均してまとめたグラフになります。


<米雇用統計時発表前後のスプレッドの推移>
月別米雇用統計時スプレッドの推移


スプレッドの最大値は各雇用統計時で幅がありますが、指標発表の30秒前からスプレッドが広がり始め、発表の15秒前から発表後15秒の30秒間で広がりのピークを迎えます。

そして、その後45秒ほどかけて緩やかに戻っていく傾向がみられます。


<米雇用統計時スプレッドの推移・6か月の平均値>

米雇用統計時スプレッドの推移平均値

6ヶ月間のスプレッドの推移の平均値としては、指標発表直後に6pips程度までスプレッドが広がるというデータがでています。

2.3 スプレッド平均と最大値

こちらは各雇用統計発表時3分間における全社スプレッド平均、及び各社最大値の平均を現したグラフです。


<月別米雇用統計時スプレッド平均と最大値>

月別米雇用統計時スプレッド平均と最大値


スプレッド最大値については、4〜10pips と取得月により差がみられますが、平均値としては約2pips程度で推移しているのがわかります。

 

3. スプレッド調査結果19社比較

スプレッド調査の19社比較


ここでは、今回調査を行った19社を比較してみましょう。

3.1 FX会社毎のスプレッド傾向

下記は、6ヶ月に渡る調査期間の各FX会社の平均スプレッド、及び各月毎の最大スプレッドの平均値をまとめたグラフになります。

傾向毎に大きく5つの分類に分け、それぞれ色付けしています。


第一分類:平均スプレッド値、及び最大スプレッド値が極めて優秀な分類。
「FXTF」、「みんなのFX」と「YJFX!」の3社が該当

第二分類:平均スプレッド値、及び最大スプレッド値が優秀な分類。
「GMOクリック証券」、「インヴァスト証券」、「DMM FX」、「外為オンライン」の4社が該当

第三分類:平均スプレッド値、及び最大スプレッド値が、全体平均に近い分類。
「SBI FXトレード」「セントラル短資FX」と「楽天FX」の3社が該当。

第四分類:平均スプレッド値は優秀であるが、雇用統計発表直後の最大スプレッド値が大きく広がる分類。
「FXブロードネット」「外為オンライン」「アイネット証券」「ひまわり証券」の4社が該当。

第五分類:平均スプレッド値は平均値より悪いが、最大スプレッド値は平均的な分類。
「マネーパートナーズ」「外為どっとコム」「ヒロセ通商」「JFX」「FXプライムbyGMO」5社が該当。


第一分類である3社が、スプレッド最大値・平均値ともに他社より抑えられていて、かなり優秀な結果となっています。

3.2 スプレッド平均値の比較

下記は、各社のそれぞれの調査月におけるスプレッド平均値をまとめた表となります。

全体平均より良い(スプレッドが低い)結果の場合にはセルを緑色に、悪い(スプレッドが高い)結果の場合には赤色に、また配信停止の疑いがある場合には灰色に色付けしています。

※注意点:
本調査の期間中、FX会社の取引ツールが明らかに利用不可になったり、レートの変動が30秒以上みられなかった場合、該当月のスプレッドは「スプレッド配信停止の疑い」として比較データから除外しています。上部グレーの箇所がスプレッド配信停止の疑いの該当箇所です。

スプレッドの期間平均は全体平均値より優れていても、調査月によっては赤セル(平均に満たない)が見られる会社が多い中、「FXTF」「みんなのFX」「GMOクリック証券」の3社は全ての調査月において全体平均より優れたスプレッド配信を維持しています。

特に「FXTF」「みんなのFX」は、平均が1pips以下となっており素晴らしい結果が出ています。

「YJFX!」「DMM FX」「外為ジャパン」については良い結果が出ていましたが、残念ながら配信停止の疑いが見られた月があったため除外としています。

また、「GMOクリック証券」では平均値が毎月バラつくことなく、安定したスプレッドが配信できていることから優秀であることが分かっています。

3.3 スプレッド最大値の比較

次は、スプレッドの最大値を比較してみましょう。

以下は、各社のそれぞれの調査月におけるスプレッド最大値をまとめた表となります。

※注意点:
本調査の期間中、FX会社の取引ツールが明らかに利用不可になったり、レートの変動が30秒以上みられなかった場合、該当月のスプレッドは「スプレッド配信停止の疑い」として比較データから除外しています。上部グレーの箇所がスプレッド配信停止の疑いの該当箇所です。


スプレッド最大値の各月比較においても、「FXTF」「みんなのFX」「GMOクリック証券」の3社は全ての調査月において全体平均より優れたスプレッド配信を維持しています。


特に、「みんなのFX」「FXTF」の最大値は、各社スプレッドの最大値平均7.3pipsの約半分近くに抑えられており、抜群に安定している結果となっています。

「GMOクリック証券」の最大値も、各社の最大値平均と比べるとかなり安定した結果となりました。

また、「YJFX!」についても最大値が「FXTF」と同様に抑えられており優秀でしたが、残念ながら配信停止の疑いがあったため除外としています。

4. まとめ

スプレッド調査 まとめ


今回の各社スプレッドの調査(平均と最大値)において、「FXTF」「みんなのFX」「GMOクリック証券」が優秀な会社との結果がでました。

この3社は、計測期間と項目において平均を上回る安定したスプレッド配信を提供出来ていたことが明らかになっています。


この3社について更に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

この記事のライター

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高田 佑美

FXに興味を持つようになり始めたものの、まだまだリスクを恐れ少額でトレード中。 日々、学んだことやトレードで疑問に思ったことを追求し、出来る限り根拠を持った情報を届けるべく記事を執筆しています。

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