【検証】FXブロードネット「トラッキングトレード」本当に儲かる?

2019.11.10

編集長からの問いかけ

普段、裁量取引に十分な時間を割くことが難しく、自動売買には興味を持ってきました。 とはいえ、最低運用額が高く試してみるにもハードルはかなり高い。。。

そこで、自動売買のデモトレードのあるFX会社に絞って、その使い方、期限を切った中での運用テストを行ってみたいと思います。

儲かるのか?といった検証には至らないかと思いますが、導入と使い勝手、その可能性を探ってきます。

三原怜の写真編集長に答えて

FXの自動売買には、従来からMT4上でEAを稼働させる方式、ミラートレーダーでストラテジーを選択する方式などがありましたが、最近話題となっているのがリピート系のシステムトレードです。

リピート系のシステムトレードは、多くのトレーダーから注目を集めているだけあって、各FX会社がサービス提供に乗り出し、その優秀さや使いやすさを競い合っている状況にあります。

しかし、各FX業者のサイトを覗いても、どの会社のシステムが優良で使いやすいのかについて、なかなか判断ができません。
なぜなら、システムの優位性や使いやすさは、実際に使ってみなければ十分に分からないからです。

そのようなことから、今回は、FXブロードネットが提供しているトラッキングトレードのデモ口座を開設し、実際に運用してシステムの優位性や使いやすさを検証してみましょう。

1. FXブロードネットトラッキングトレードの特徴

はじめに、FXブロードネットの会社情報とトラッキングトレードの特徴をみていきましょう。

1.1  FXブロードネットの概要

FXブロードネットは、東京都千代田区に本社があるFX会社です。

会社名株式会社FXブロードネット
所在地東京都千代田区丸の内1-11-1
設立時期1993年9月22日
資本金3億円

1.2 トラッキングトレードの特徴

FXブロードネットのトラッキングトレードは、リピート系の自動売買システムです。
リピート系とは、同じようなエントリーを繰り返し行うことからそう呼ばれています。

トラッキングトレードの基本戦略は、「買い」と「売り」の注文をあらかじめ設定した価格帯に1セットで発注し、相場がその価格帯に来るのを待ち受けるものです。
この場合の「買い」と「売り」は、エントリーの「買い」と利益確定の「売り」という意味です。もちろん、その逆パターンのエントリーの「売り」と利益確定の「買い」で待ち受ける場合もあります。

エントリーの「買い」と利益確定の「売り」のパターンでは、安く買ったものを上がったら売るのが基本です。逆に、エントリーの「売り」と利益確定の「買い」の場合は、高く売ったものを下がったら買い戻すということになります。

それでは、トラッキングトレードの注文の仕方をみてみましょう。


FX-トラッキングトレード01
引用:FXブロードネット公式サイト、以下同

トラッキングトレードでは、トレードの開始と同時にポジションを1つ持ちます
上図は買いの例です。売りのパターンもありますが、考え方は同じです。


FX-トラッキングトレード02

この「買い」のエントリーには、前に説明したとおり「売り」の利益確定(決済)注文が付いています。この2つの注文で1セットです。


FX-トラッキングトレード03


思惑どおり相場が上がったら利益確定の「売り」、思惑が外れて相場が下がったら「買い」のポジションをもう1つ追加します(この買い注文にも、利益確定の決済注文が付いています)。

この場合、利益確定の値幅とポジションを追加する値幅は同じです。


FX-トラッキングトレード04

相場が上がったら利益確定の「売り」、相場が下がったら追加の「買い」を繰り返していきます(逆の場合は、相場が下がったら利益確定の「買い」、相場が上がったら追加の「売り」)。

エントリーを「買い」と「売り」のどちらで行うかは、あらかじめ選択する仕様となっています。
また、利益確定の値幅、およびポジションを追加する値幅は、トレード前にあらかじめ設定しておきます。

さらに、追加するポジション数の上限も「最大ポジション数」として設定しておくことになっています。

上の図をみると、トラッキングトレードは、相場が一定の価格帯を往復するレンジ相場で威力を発揮することがわかります。
相場が下がってしまうと「買い」ポジションが一時的に含み損を抱えてしまいますが、レンジ相場ではやがて方向性が変わり、含み損が解消されて含み益に変わっていく可能性が高いからです。

一方、相場が一方向に走るようなトレンド相場では、「買い」と「売り」のどちらを選択するかで明暗が分かれます
トレンドの方向に合致したポジションを持てば、エントリーと利益確定の繰り返しによって利益を上げることができますが、トレンドの方向と逆のポジションを建ててしまうと含み損が増え続けてしまいます(ポジションの数も増えるため、含み損の増え方が大きい)。

2. トラッキングトレードの開始方法

次に、トラッキングトレードのデモ口座を開設して、デモトレードを始める手順について説明します。

2.1 FXブロードネットトラッキングトレードのデモ口座開設


FX-トラッキングトレード05

FXブロードネットの公式サイトで、【無料FXデモ取引】をクリックします。


FX-トラッキングトレード06


「デモ取引口座お申し込みの流れ」を確認し、【デモ口座 お申込み】をクリックします。


FX-トラッキングトレード07


デモ口座の申込フォームが表示されるので、氏名以下の必要項目を入力します。
なお、氏名はニックネームも可です。


FX-トラッキングトレード08


申込確認画面で間違いがないことを確認したら、【登録】をクリックします。

しばらくすると、FX4ブロードネットから、「デモ口座開設のご案内」という件名でメールが届きます。そのメールに、デモ取引にログインするためのIDとパスワードが記載されています。


2.2 FXブロードネットトレーダーのダウンロード

デモ口座を開設したら、次は取引システムをダウンロードしましょう。


FX-トラッキングトレード09


デモ口座の申込画面で【登録】をクリックすると、取引システムのダウンロード画面が表示されます。
パソコン用は、PCダウンロード版ブラウザ版がありますが、ここではPCダウンロード版をダウンロードしてみます。【PCダウンロード版はこちら】をクリックします。


FX-トラッキングトレード10


パソコンの下部にダウンロードされたファイルが表示されるので、それを開くと、取引システムがインストールされます。


FX-トラッキングトレード11


取引システムがインストールされたら、FXブロードネットから通知されたログインIDとパスワードを使ってログインしてください。

【取引画面イメージ】

FXブロードネットの画像12

なお、ダウンロード版を利用するには、「Adobe Air」のインストールが必要になります。パソコンにAdobe Airがインストールされていない場合は、画面の案内に従ってインストールしてください。

FX-トラッキングトレード13

3. トラッキングトレード利用の経過

それでは、実際にFXブロードネットでトラッキングトレードのデモトレードを行ってみましょう。

3.1 1回目の検証(6/26~7/9)

トラッキングトレードでは、通貨ペア・売買方向・ポジション間隔・最大ポジション数・想定変動幅など各条件の設定パターンについて、デモトレードで運用した結果を以下のようにランキング形式で情報提供しています


FX-トラッキングトレード14

ユーロ円で直近3カ月の成績が最もよかったのは、図の赤枠で囲んだパターンです。
この設定と同じ内容でデモを行ってみたいと思いますが、問題は売買の方向です。
上の設定は「売り」であるため、ユーロ円相場が今後も下降する見込みがなくてはいけません。


FX-トラッキングトレード15

ユーロ円の日足チャートをみると、相場は下落基調で3角保ち合いを形成しています。この3角保ち合い下降3角形型であるため、今後も相場は下落する可能性が高いといえます。したがって、エントリーの方向は「売り」に決めます。


(注)リアル口座でトレードを行う場合は、この時点で「売り」を仕掛けるのは早過ぎます。相場が、3角保ち合い上辺をブレイクして上昇に転じる可能性もあるからです。
今回はデモトレードで実験的な意味合いが強いため、上で調べた設定内容のままシステムを稼働させてみましょう。



FX-トラッキングトレード16

①通貨ペア ユーロ円
②ポジション方向 売り
③ロット数 1ロット(10,000通貨)
④想定変動幅 400pips
相場が逆方向(上昇方向)に動いた場合の最大想定値です。MAX400pips以内に反転して戻ってくる想定です。
本来は、日足チャートで過去一定期間の高値と安値を探して求めます


FX-トラッキングトレード17

⑤値幅 10pips
値幅は、利益確定の幅=新たなポジションを持つ間隔です。
今回は、売りでエントリーするため、相場が10pips下がったら利益確定します。逆に、相場が上がってしまったら、10pips間隔で新しい売りポジションを追加していきます。


FX-トラッキングトレード03

⑥最大ポジション数 40
10pips間隔で追加していく新しいポジションは、最大40ポジションまでという意味です。

これらの項目は、以下のような関係式で表せます。

想定変動幅400pips = 新しいポジションを追加する間隔10pips×最大ポジション数40


FX-トラッキングトレード19
FX-トラッキングトレード20

上記の内容で登録し、トレードがスタートしました。


FX-トラッキングトレード21

スタート直後にポジションが1つ建ちました。

FX-トラッキングトレード22

2週間後の状況は、次のとおりです。

FX-トラッキングトレード23

取引分析をみると、利益が上がっています。利食いが100%で、損切はありません。

FX-トラッキングトレード24

口座資産は30万円のスタートで、現時点で306,317円となっているため、プラス6,317円の利益(確定済)です。
しかし、現在保有しているポジションに含み損が生じており、評価損益はマイナス2,146円となっています。

FX-トラッキングトレード25


現在7つのポジションを持っていますが、いずれも赤字となっています。

FX-トラッキングトレード26

検証期間中のチャートをみると、ユーロ円相場はいったん上昇して7月1日当たりに天井をつけその後大きく下落、その後7月4日辺りから緩やかに上昇しています。

したがって、前半の上昇期に売りポジションを複数建て、その後の下落期に利益確定することができた模様です。
しかし、相場は下落後に持ち直して緩やかに上昇しているため、利益確定後に建てた売りポジションが現時点で含み損になっているのです。

ここで一旦、トラッキングトレードを中止します。
中止することにより、以降新しいポジションは建たなくなります。
現在保有しているポジションはそのまま引き継がれます
が、トラッキングトレードで設定した内容での利益確定や損切注文は取り消されるため、自分で決済を行うことになります。

なお、トラッキングトレードを中止した理由は、以下のとおりです。

①今後、ユーロ円相場は下降に向かうとみられるが、トラッキングトレードの設定では売りポジションの利益確定幅が10pipsと固定されている。
トラッキングトレードの縛りを外すことで、より大きな利益を狙うことが可能となる。

②トラッキングトレードは、利益確定を行うと同時に新しいポジションを建てるので、結果的には同じことになるが、その都度スプレッドがかからないだけメリットがある。


3.2 2回目の検証(7/10~7/28)

2回目の検証は、前の保有ポジションを引き続き持ち、どのような結果になるかを観察しました。
18日後の状況は、以下のとおりです。

FX-トラッキングトレード27

前で含み損だった7つのポジションが、すべて含み益状態に変わっています。

FX-トラッキングトレード28

現時点の評価損益は、プラス4,910円です。

FX-トラッキングトレード29

検証期間中のチャートをみると、緩やかな下降が続いています。
この下降相場により、一旦含み損が生じた7つのポジションが、すべて黒字(含み益)に変わったのです。


3.3 3回目の検証(7/28~8/20)

このポジションを比較的長期に持っているとどうなるか、について引き続き検証しました。

FX-トラッキングトレード30

含み益が一段と増えています。

FX-トラッキングトレード31

検証期間中のチャートをみると、相場の下落が一段と進んだことがわかります。

ユーロ円は、デモトレードのスタート時点では、1ユーロ=122円を超えていましたが、現在は118円台まで下がっています。この期間のユーロ円相場は、途中の随所でレンジまたは保ち合い状態がみられる時がありますが、全体的には下降トレンド相場と判断できます。

ここで、すべてのポジションをクイック決済してしまいます。

FX-トラッキングトレード32

口座資産は、スタート時から31,855円増えたことになります。

トラッキングトレードは、トレンド相場の場合には、相場の方向性と一致するポジションを建てることが勝てる秘訣ということが実証できました。

4. FXブロードネットトラッキングトレードって使いやすい?

FXブロードネットトラッキングトレードについて、デモトレードで実践してみた結果をまとめてみましょう。

評価項目評価(★5つで満点)備考
プログラム
ロジックの
わかりやすさ
★★★プログラムの説明は単純でわかりやすい。
画面の見やすさ
わかりやすさ
★★★★画面は見やすくわかりやすい。
操作性
レスポンス
★★★★操作性は良く、レスポンスも良好である。
勝てる手法か★★★レンジ相場では、勝てる確率が高い。その場合でも、値幅の設定や最大ポジション数は十分な検討が必要。
トレンド相場では、プログラムの選択次第で勝ち負けが分かれる。
コスト★★★スプレッドは狭いが、取引手数料が負担。
総合評価★★★

【プログラムロジックのわかりやすさ】
リピート系のシステムトレード全般にいえることですが、プログラムロジックは比較的単純でわかりやすくできています。

【画面の見やすさ・わかりやすさ】
各種画面は全般的に見やすく、わかりやすく設計されています。

【操作性・レスポンス】
操作性やレスポンスともに良好で、問題がないといえます。

【勝てる手法か】
他社のリピート系システムトレードでも同様ですが、トラッキングトレードは、一方向に走るトレンド相場の場合は、トレンド方向にマッチするプログラムを選択できるかどうかで勝敗が分かれます

一方、一定の範囲を往復するレンジ相場の場合は、「買い」と「売り」どちらのプログラムを選んでも勝てる可能性が高く、優位性のあるロジックといえるでしょう。
ただし、その場合でも、利益確定・新規ポジション建ての値幅や最大ポジション数は、十分に検討して設定することが重要です。

【コスト】
トラッキングトレードの1ロットあたりの手数料は、次のようになっています。

①1ロット=10,000通貨の場合
 1取引ごとに往復で400円(新規200円・決済200円)
②1ロット=1,000通貨の場合(ライトコース)
 1取引ごとに往復で40円(新規20円・決済20円)

ただし、キャンペーン期間中は手数料が半額になります。また、新規口座開設から90日間は手数料無料などのキャンペーンも行っています。

また、スプレッドは以下のとおりですが、裁量FX(店頭FX)で最も狭い水準と同じくらいです。

通貨ペアスプレッド
米ドル/円0.2 pips
ユーロ/円0.5 pips
ポンド/円1.0 pips
豪ドル/円0.6 pips
ユーロ/米ドル0.3 pips
2019年11月01日調べ

トレードコストとしては、取引手数料とスプレッドがかかります。

スプレッドは、システムトレードの中では非常に狭い水準です。
取引手数料は、割引キャンペーンなどが行われていますが、正規の金額では少々負担が大きいといえます。
トータルで考えると、コストパフォーマンスはそれ程良くはないでしょう。

【総合評価】
プログラムロジックのわかりやすさ、画面の見やすさ・わかりやすさ、操作性・レスポンスは、かなり良い評価をつけることができます。

勝てる手法かどうかについては、トレンド相場で一定のリスクはありますが、FX相場の7割以上を占めるレンジ相場で優位性があり、初心者でも勝てる可能性があります。
コスト的には、取引手数料を含めると少し負担が大きいのではないでしょうか。


編集長からのコメント

FXブロードネットのトラッキングトレードでは、デモトレード期間中の相場の方向とプログラムの設定が一致したこともあり利益が出たように感じました。
しかし、取引コストは取引手数料とスプレッドの両方を支払う必要があるところは、少し残念なポイントです。

リピート系自動売買は、FX会社ごとのシステムは異なってもプログラムのロジックは似ているのかもしれませんね。
その場合、取引ツールの使い勝手や相性、取引コストが選ぶポイントになってくるのではないでしょうか。

この記事のライター

三原怜の写真

三原怜

私は、以前地方自治体に勤めていましたが、退職してFXトレーダーに転向しました。トレード歴は、通算で約10年間になります。 トレーダーになった動機は、相場が人間心理の凝縮された生き物のように思え、その神秘的なベールを、テクニカル分析などの手法で読み解いていく面白さを知ったからです。 みなさんも自分なりの角度から、ぜひ相場に挑戦してみてください。