FXの1pips(ピプス)とは?損益計算方法も覚えて一石二鳥!【FXの基礎知識⑥】の画像
2021.07.14 2021.04.12

FXの1pips(ピプス)とは?損益計算方法も覚えて一石二鳥!【FXの基礎知識⑥】

この記事で学べること

  • FXトレードの損益を事前に計算する方法
  • FXの取引通貨単位の決まり事
  • 異なる通貨の共通単位である「pips」の考え方
山口 遼平の写真
この記事のライター 山口 遼平

プロトレーダーに師事を仰ぐ兼業トレーダー。当サイトでは、プロの成功体験から得たノウハウを『FXで勝つための心得』として発信している。

FXの基本⑤まではFXの基礎知識を学んできました。
ここからはFXの数字について勉強していきましょう。はじめはFX独特の単位です。

FXに限らず、自分がどれくらい利益をあげられるか妄想するのは楽しいですよね。お金があったら前から欲しかったものを買って、旅行に行ってなど妄想は止まりません。

利益も大事ですが同様に考えなければならないのが、自分がどれだけ損失するのかです。
事前に予想していれば、トレードの切り上げ時が明確になり損失を抑えられ、実際に損失したとしても想定の範囲内であれば精神的ショックも抑えられます。

そこで大事になるのが、予め損益を計算することです。計算式にはFX特有の単位があり、少しとっつきにくいかもしれません。

本記事ではその損益計算方法と合わせて、「取引通貨単位」と「利幅単位(pips)」というFX特有の単位をわかりやすく解説しています。

1. FXの損益計算

FXの基本⑥-1

トレードする前にいくら利益を獲得できるか、いくら損失する可能性があるのか、ある程度予測することはとても重要です。そうでないとギャンブルになりかねません。

投資をするなら計画性は大事。ということで、FXの損益計算方法を覚えましましょう。計算式は下記の小学生レベルの簡単なものです。

損益の計算式

取引通貨量 × 利幅・損失幅(1通貨あたりの損益額) = 損益額

まず覚えなければならないのは、計算式に当てはめる項目の「単位」ですね。

米ドル/円の場合、「取引通貨量」には米ドルの通貨量(例:10,000通貨)が入り、「利幅」には円の1ドルあたりの損益額(例:0.10円)入ります。

例えば、米ドル/円 = 100円の時に10,000米ドルを買い、米ドル/円 = 100.10円の時に売ったとします。先程の計算式に当てはめると。

損益の計算例

10,000通貨(取引通貨量) × 0.10円(1米ドルあたりの利幅・損失幅) = 1,000円(利益)

このように取引通貨量と利幅・損失幅を使って損益を計算することができます。

次の章から計算式に当てはめる項目である「取引通貨量」と「利幅・損失幅」について解説します。それぞれには固有の単位が存在しその単位に沿ってトレードすることになります。

FXの損益計算まとめ

・トレード前に損益の見込みを予測すると、利益確定と損切り時の立ち回りがスムーズになる。損益の計算式は以下の通り。

【損益の計算式:取引通貨量 × 利幅 = 利益額】

2. 取引通貨量の概要

FXの基本⑥-2

損益計算や資金管理を徹底するために重要なのがこの「取引通貨量」です。(資金管理については、当FXの基本シリーズ『FXの取り組み方』にて解説しています。)

まずは概要から理解していきましょう。

2.1. 取引通貨単位『1通貨』とは

1通貨の考え方

FXの取引は通貨単位で行われます。例えば、通貨ペア米ドル/円を取引するときは、取引通貨である1米ドルを1単位とします。
0.5米ドルや10.5米ドルのようなキリの悪い単位では取引することはできません。

通貨ペアは米ドル/円、ユーロ/米ドルなど二つの通貨の組み合わせなので、どちらかの通貨を単位の基準にする必要があります。
そのルールは決まっているので覚えておきましょう。

このルールで重要になるのが『FXの基本④通貨ペア』で触れた「通貨ペアの左側の通貨を基準に取引し、右側の通貨で決済する。」です。

「左側の通貨を基準」とあるように、通貨ペアは左側に表示されている通貨を取引通貨と呼び基準としています。
また、右側の通貨は決済通貨となり、取引通貨の価値に応じて値が変動します。

【通貨ペアの表示ルール例】
米ドル/円 = 米ドル(取引通貨)/円(決済通貨)
ユーロ/米ドル = ユーロ(取引通貨)/米ドル(決済通貨)

例えば米ドル/円、1米ドル = 100円であれば1通貨(米ドル)の価値は日本円で100円、ユーロ/米ドルで1ユーロ = 1.2米ドルであれば1通貨(1ユーロ)の価値は1.2米ドルといった具合です。
「右側の決済通貨で、左側の取引通貨を評価している」と覚えましょう。

1lot

FXでは日常的に1,000,000,000円のような大きな金額が飛び交うため、桁の計算を間違えやすいリスクがあります。
そこで登場するのが、FX独特の通貨単位「lot(ロット)」です。(日本語では「枚」と表現しますがあまり使いません)

一般的に1lotは、10,000通貨です。FX会社によっては、1lotが1,000通貨であったり、100,000通貨であったりと一律ではないのですが、多くの会社が1lot = 10,000通貨を採用しています。

本記事では、損益計算がわかりやすいように、なるべくlotは使わずに進めていきますが、後々必要となる知識ですので「lot(ロット) = 取引通貨量を表す単位」と覚えておきましょう。

2.2. 最低取引単位

FXでは「とりあえず試しに1,000円くらいからやってみよう」と気軽にはできません。

なぜなら、FX会社は最低取引単位という、取引するための最低通貨量を設けているからです。

一般的に先述した1万通貨(1lot)を最低取引単位としているFX会社が多いです。ただし、一部で1,000通貨や1通貨から取引できるなど、初心者でも気軽できるように敷居を下げているFX会社も存在します。

一般的な最低取引単位である1万通貨となると、米ドル/円だと1万ドル。つまり、日本円で約100万円の資金が必要となってしまいます。これは気軽に用意できない金額ですよね。

それでも、少ない投資金を使って最低取引単位で取引する方法はあります。それはFXの基本①で学んだレバレッジを使うのです。
次でレバレッジを使って1万通貨を取引する例をお見せします。

2.3. レバレッジを使った1万通貨(100万円)の取引

FXは証拠金取引であるため、証拠金を担保に最大25倍の金額で取引ができます。

つまりこの仕組みを利用すれば、100万円を用意しなくても1万通貨の取引ができるようになります。

例えば、米ドル1 = 100円で、最低取引単位が1万通貨の時。レバレッジを最大の25倍に設定した場合は、4万円で1万通貨の取引をすることができます。

計算方法は下の式を参照ください。

当然ですが、倍率が変わると必要な証拠金も変動するのでご注意ください。レバレッジの倍率は自身で調整することができるので、自分の軍資金を見ながら無理のない倍率に設定しましょう。

次の章は損益計算のもう一つの単位である「pips」の解説です。

取引通貨量のまとめ

・FXは取引通貨量単位でトレードする。取引通貨量は通貨ペア表示の左側の取引通貨が基準となる。

・FX会社にはトレードするための最低取引通貨量を設けている。達しないとトレードすることができない。

・レバレッジを使えば、最低取引通貨量分の証拠金がなくてもトレードすることができる。

3. pipsの概要

FXの基本⑥-3

取引通貨量(lot)同様に覚えなければならないのが、FX特有の単位「pips」です。

FXトレーダーが「月200pipsの利益を上げた」や「今日だけで50pipsもレートが上昇した」などよく使う言葉です。

文章から利幅や値幅に関する言葉だと理解できます。

結論から言うと、米ドル/円とクロス円で取引する場合は、pipsを決済通貨である日本円の”銭”に置き換えるだけで問題ありません。

しかし、この理解だと円が絡まない他の通貨ペアでの取引では通用しないので、ここでpipsの仕組みを覚えてしまいましょう。

3.1. pipsは異なる通貨の共通単位

世界中にはさまざまな通貨が存在し、通貨ペアを変えるたびその国の通貨で考えなければならないのは大変です。

そのわずらわしさを解決するために、FXではpips(percentage in point)という異なる通貨間の共通単位が使われています。

pipsの単位の考え方ですが、ここでまた通貨ペアの並び順が関わってきます。
左側が取引通貨、右側が決済通貨でしたね。pipsは右側に表示される決済通貨が軸となります。

考え方は、右側の通貨(決済通貨)で左側の通貨(取引通貨)を買うということなので、左側の通貨が固定され右側の通貨がその価値に応じて変動していくイメージです。その最小単位がpipsと呼ばれます。

例えば、米ドル/円の場合は1pips = 0.01円(1銭)です。また、クロス円のポンド/円、ユーロ/円も同様で、0.01円(1銭)が1pipsとなります。

今度は、ユーロ/米ドルを見ていきましょう。右側の決済通貨は米ドルですので、1pipsは0.0001米ドル(0.01セント)になります。
正直日本人にはピンと来ないと思う数字なので、初心者は馴染みのある米ドル/円で取引して、1pips = 1銭ではじめることおすすめします。

3.2. pipsを使うメリット

pipsは異なる通貨の共通単位であると同時に、異なる通貨間で利益効率を測ることができるメリットがあります。

例えば、米ドル/円とユーロ/ポンドを取引していたとします。前者は10,000円の利益、後者は100ポンドの利益。どちらの通貨ペアの方が効率よく稼げているかパッと見わかりません。

しかし、以下のようにpipsで表現すると、

①米ドル/円:1万通貨で100pips獲得し10,000円の利益
②ユーロ/ポンド:10万通貨で10pips獲得し100ポンドの利益

どちらのトレードの効率が良いでしょうか?

一目瞭然で①米ドル/円ですよね。なぜなら、①は②より少ない投資額で同等の利益をあげているからです。このように、pipsは異なる通貨ペア間でも利益効率を測ることができる指標です。

獲得pipsが高いということは、利益効率も高いことを意味し、取引通貨量を調整することで利益額をコントロールすることができます。

取引をする場合は、「いくら利益を獲得したか」ではなく、「〇〇pips獲得したか」を考え利益効率をあげていきましょう。

3.3. 他通貨ペアのpips単位

最後にpipsのおさらいも含めて、他通貨ペアの使用例を理解してFX独特の単位に慣れましょう。

ここでは、クロス円と米ドル/円以外のドルストレートを例にします。

3.3.1. 例①クロス円:ユーロ/円

まずはクロス円。円が絡む通貨ペアなので日本人にはとっつきやすく難しくありません。

1pipsを日本円にすると

1pips = 0.01円(1銭)

ここで実際の取引画面でどのように表示されているのか、そしてpipsの見方を覚えましょう。

この他全てのクロス円(豪ドル/円、メキシコペソ/円など)も同様です。しかし、通貨ペアの記事でもお話しましたが、円で馴染みやすいからと、初心者は安易にクロス円に挑むのは推奨しません。

3.3.2. 例②円以外のドルストレート:ポンド/米ドル

次は日本円が絡まないドルストレート通貨ペアのポンド/米ドルです。右側の決済通貨である米ドルがpipsの単位となります。

1pipsを米ドルにすると

1pips = 0.0001米ドル(0.01セント)

この小数点をみた時点で嫌悪感を抱きそうですよね。

先ほどと同様に実際の取引画面での表示のされ方と、pipsの見方を覚えましょう。

実際の取引画面を見ると、pipsの部分が強調されイメージしていたよりも見やすいのではないでしょうか。

この他、豪ドルやニュージーランドドルも1ドルの1000分の1である0.0001ドルが1pipsとなります。

円も米ドルも絡まないため、初心者が取り扱うことはないと思いますが、pipsの単位だけでも覚えておきましょう。

初心者はドルストレート且つ1pips = 0.01円(1銭)と馴染みやすい米ドル/円からはじめましょう。

pipsのまとめ

・pipsは異なる通貨間の共通単位

・pipsは異なる通貨間でも利益効率を測ることができる単位

・円の絡まない通貨ペアの計算は大変なので、円が絡み且つドルストレートである米ドル/円から始めよう。

4. 損益計算のケーススタディ

FXの基本⑥-4

ここまで学んだことをおさらいも兼ねてケーススタディで振り返り、損益計算ができるようになりましょう。

損益の計算式

取引通貨量 × 1通貨あたりの利幅・損失幅(pips) = 損益額

では2つのサンプルから実際に計算してみましょう。

4.1. ケーススタディ①:米ドル/円の利益計算

ケーススタディの内容を一枚の絵にしてまとめています。

絵では利幅の計算は省いていますが、買いの場合は売値から買値を引いた差額、売りの場合は買値から売値を引いた差額が利幅になります。この差額がマイナスになると、損失したことになります。

4.2. ケーススタディ②:ユーロ/ポンドの損益計算

次は少し複雑な円が絡まないユーロ/ポンドです。

ポイントは、ユーロ/ポンドの損益計算後にポンドを円に換算します。

円が絡まないだけでちょっと複雑になってしまいます。計算が苦手な人は手を出さない方が無難かもしれません。

初心者に米ドル/円をおすすめする理由を理解していただけたかと思います。

5.まとめ

FXの基本⑥-5
  • 一般的に10,000通貨がFX会社の最低取引単位である。 レバレッジの活用、最低取引単位の少ないFX会社を選ぶなど、小額の証拠金でも取引できる。
  • pipsは各国通貨の共通単位であり、投資効率をはかる際に重宝するデータである。 pipsを効率よく理解するには日本円且つ、ドルストレートである米ドル/円からはじめることが初心者にとって最適解。
  • 損益計算式は取引通貨単位(lot) × 獲得 or 損失単位(pips)= 損益額 目標利益、トレードスタイル(期間)などを考慮して、数字(単位)を当てはめていくと目標設定がしやすい。

FX特有の単位「取引通貨量(lot)」と「pips」について理解していただけたでしょうか。
単位を理解できたら、次はFXの手数料的な存在である「スプレッド」です。今回の単位も大きく関わってきます。

スプレッドはその仕組みを知らぬままトレードしてしまうと、大損失を招きかねないとても重要な要素です。次の記事を読んでリスクを回避してください。

FXの基本シリーズは全8記事で構成されています。初めから読みたい方はこちらからご覧ください。

この記事のライター

山口 遼平の写真

山口 遼平

プロトレーダーに師事。その成功までの努力と労力の多さを知り『FXは楽して勝てない』ことを痛感。 当サイトでは、FXで勝つための心得を発信している。努力をすればFXで必ず勝てる。

トップへ